映画

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トリアーのノルウェー映画『テルマ』

大好きなラース・フォン・トリアー監督は、私の信頼する監督のベスト10、いやベスト5に入るかもしれない。クレイジーな作品を作る。 今回、トリアーという所だけを信じて観に行った、彼の甥っ子さん(同世代!)のヨアキム・トリアー監督。デンマーク生まれ、ノルウェーが生活の拠点らしい。2017年の『テルマ』だ。 これから見られる方のために、もちろん結末は言えないが、私がいいなと思った点をお伝えしたい。 ◆画面 […]

撮影監督と言えば、クリストファー・ドイル

私は映画を見るとき、①監督で決める、②俳優で決める、③人のおススメで決める、のいずれかだ。 ①で言えば王家衛監督がその一人だが、王監督の作品でお馴染みの撮影監督が、クリストファー・ドイル氏だ。今思えば写真家の蜷川実花さんに少し近いとも思うが、デジタル本格到来前に、香港の街を肉眼よりも鮮やかに美しく、独特のセンスで切り取った人、と認識している。『欲望の翼』『恋する惑星』『天使の涙』など、1990年代 […]

両手に花!「選べなくて困る」おススメ作品群

「両手に花」ということわざは、一人の男性が二人の女性を伴っている時に使われる。その逆は、何て言うのかな。   いくえみ先生が大好きなあたしは(一人称指定)、『POPS』で薬子が三島と湖太を両脇に抱えるシーン、くぅ~~印象的ですね。 私も、人生で一度だけ、しかも10分足らず、リアル薬子状態になったことあります。海外でしたが。 最近は、高橋一生さんと佐藤健さんにはさまれるLilicoさんを見てR […]

テイラー・スウィフトに櫻井くん 芸能と政治のあいだ

日々ニュースを見なくても生きていける世界だが、芸能人見たさでニュースを追うのはよいことと思っている。 各局、特徴のあるニュース番組には看板キャスターを設けて競っている中で、櫻井翔さんがNEWS ZEROに出続けていることは、本当に喜ばしいことだ。私は残念ながらファンではないが、若い人が社会に関心を持つことへのきっかけになるし、影響が大きいと思うからだ。 芸能人で、社会に斬りこむタイプの方がいないわ […]

プロデューサーに注目するようになった理由

東京フィルメックスという、ずいぶん長い間お世話になっている国際映画祭がある。期間中に、「タレンツ・トーキョー」と言って、若手育成のプログラムも並走している。 「タレンツ・トーキョー」はワークショップ形式で、現役の監督・プロデューサーと一緒に数日間を過ごし、レクチャーを受けたり、映画を観たり、自分の企画を相談することができる。プログラムに関わる中で、あるプロデューサーの話を聞けたことが、私にとってと […]

60年代のやくざ映画がラグビーに影響?

日本でのラグビーW杯を1年後に控え、海外選手のタトゥー(刺青)が話題になりました。統括団体のワールドラグビーが、公共のプールやジムではタトゥーを隠すように、と呼びかけたことが発端です。 NHKは、イギリスBBCが「1960年代に派手な入れ墨をした “YAKUZA” (やくざ)が登場する任侠(にんきょう)映画が多く制作されたため」日本でタトゥーが暴力団を連想させるようになった、と解説したことを報道。 […]

食の大切さ 保育園児から教わる

『いただきます みそをつくる子どもたち』(2017) もともと、主義主張の強いドキュメンタリーには、内容問わず反発する気持ちが出てきてしまうため、若干警戒しながら見た『いただきます』。同時期、友人の間で流行っていた酵素玄米は、どうもまゆつばだったのだが、本作品で一気に玄米ファンになってしまった。 作品は、はだし保育などでも知られる福岡の保育園の食育をつづる。園児の味噌づくり、玄米昼食、100回噛む […]

「カメ止め」人気が止まらない!

『カメラを止めるな!』(2018) 映画評論をする者の性分として、映画を見た後にどうしてもしたくなってしまうことがある。 それは、その映画を①監督の過去の作品と比較し、テーマや表現の側面から分析すること、そして②映画史の大きなカーペットの上に作品を位置づけようとすること。 『カメラを止めるな!』(2018)は、上田慎一郎監督の初長編作品で、すでにご覧になった方も多いと思う。作品は、大きく2つのパー […]

トム・ダッシュだけで価値あり『M:I 6』

「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」 MI6撮影時、御年55歳か。トム・クルーズのすごさを拝みに行く価値のある映画。トムにスクリーンで会えたなら、どんなにあのBGMのパーカッションで煽られようとも、無意味にヘリコプターを使ったシーンが続こうとも、気にならない。 一番の見どころは、トムの100メートルダッシュ。私は「トップ・ガン」世代でもあるので、映画を見始めたころからトム・クルーズと一緒 […]

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