にわかボクシングファンになる、森山未來主演『アンダードッグ』

にわかボクシングファンになる、森山未來主演『アンダードッグ』

シャンシャンに会う計画を今年最終日(12月28日)に立てていたのに、閉園が早まって水の泡!(涙)

こんにちは、Junkoです!

武正晴監督、森山未來さん主演の『アンダードッグ』(2020)、観てきました。

さっそくこの作品のひと言に、参りましょう。

『アンダードッグ』へのひと言

見どころは、間違いなく、ボクシングそのものです。

見終わって、意味もなくツーステップしてしまう映画。

なんとなく、ボクサーの俊敏な動きを真似たくなる、そんな気分なのです。この作品を見る方の大半が、ボクシングという競技に馴染みがないかと思うのですが、俳優がボクサーを演じようと決める時点で相当覚悟がいる、そのくらいごまかしの利かない競技。

スポーツや格闘技は、柔道しかりラグビーしかり、危険な場面がつきものですが、ボクシングはあの至近距離で、身一つで、と思うと本当に見ているだけでヒヤヒヤ。ジャブを入れると本当に「ヒュッ」「シュッ」と音がするんですね、あんなケンカに素人が巻き込まれたら、一発でノックアウトです。ボクサーたちの練習や試合のシーン、純粋に楽しめました。

そして真剣勝負がゆえに、「人生、色々な勝ち方や負け方があるんだなー」と、見る者の気持ちを動かします。リングでの勝負だけでなく、そこに至った経緯やストーリーがあり、そこに感動してしまう。試合の勝ち負けでなく、背負ってきたものへの共感で、決まる感じ。

見事に演じきった俳優陣

森山未來さんも「役作りのためにプロボクサーの試験を受けていた」とあり、ある意味ネタになっていましたが、分かる気がします。そのくらい入れ込んで体を絞らないと、この役は演じられない。そしてマウスピースを入れる動きや、水で口をすすぐ動き、すべてがナチュラル。役者陣(森山未來さん、北村匠海さん、勝地涼さん)スゴイです。結果、次はリアルでボクシングを見てみたい、と思わせるほどの迫力。

俳優さんの個性で言うと、森山未來さん演じる末永晃選手は「バンクシーのドブネズミ」的なボクサー。少し猫背気味ですばしっこく、日当たりが悪くジメジメしたところに住んでいそう。そして北村匠海さん演じる大村龍太選手は、カモシカ。若くて細くてピョンピョンしています。

少し星の話に置き換えると、森山さんと北村さんのシーンは、海王星(末永太郎)と冥王星(大村龍太)の対決。冥王星は「生きるか死ぬか」極端まで追求し、そして海王星はどこまでも夢やロマンを求めるのです。

時間を扱うからこその、4時間半

ボクシングシーンが素晴らしいとは言え、本作品は非ボクシングシーンも半分くらいあります。一つ残念なことがあるとすると、ボクシングが題材なため、映画の観客を明らかに狭めてしまっているのでは、という点です。

そして前編131分と後編145分での合計276分。前半を見たときは、ここで終わってもいいくらいの出来でした。後半を見て思うことは、この作品は時間を扱っていて、時間の経過を観客になぞらせる必要があったということです。2時間で見せるよりも4時間で見せたほうが、少しでもこの映画のぐちゃぐちゃやドロドロを感じさせることができる。そこがポイントじゃないかと思います。

もし勝手を言うのが許されるなら、3時間で1本に再編集するのも、ありかな?と思いました。

『アンダードッグ』に見るボクシングの破壊力が好きだ!

P.S. ボクシング映画といえば、北野武監督の『キッズ・リターン』(1996)、マイランキングでかなりの上位です!