両手に花!「選べなくて困る」おススメ作品群

「両手に花」ということわざは、一人の男性が二人の女性を伴っている時に使われる。その逆は、何て言うのかな。

http://betsuma.shueisha.co.jp/memories/

いくえみ先生が大好きなあたしは(一人称指定)、『POPS』で薬子が三島と湖太を両脇に抱えるシーン、くぅ~~印象的ですね。

私も、人生で一度だけ、しかも10分足らず、リアル薬子状態になったことあります。海外でしたが。

最近は、高橋一生さんと佐藤健さんにはさまれるLilicoさんを見て… 悶絶!

「半分、青い。」で律と涼ちゃんにはさまれる鈴愛も、いいよね~♡

 

映画でも、女1男2の三角関係は永遠のテーマなので、少しクラシックな1960~70年代から二人の男性を一人占めできる映画をご紹介。

  • 「突然炎のごとく」(Jule et Jim):F・トリュフォー監督1962年の作品。ジャンヌ・モローの瑞々しい演技が話題となった。
  • 「男と女」:(Un homme et une femme):こちらも、アヌーク・エーメの圧倒的な美しさが印象的。事故で他界した夫と、偶然出会った男性との間に揺れ動く主人公を描く。
  • 「明日に向って撃て!」(Butch Cassidy and the Sundance Kid):ジョージ・ロイ・ヒル監督1969年作品。恋愛色は薄いが、男2でも、女2男1でも成立しない絶妙なバランスが成立。
  • 「天国の日々」(Days of Heaven):テレンス・マリック監督の美しい映像に乗せて、若かりしリチャード・ギア様をご覧あれ。1978年。

たまには妄想のヒロインとなり、「どっちも好きで、選べない」を楽しみましょう!

テイラー・スウィフトに櫻井くん 芸能と政治のあいだ

日々ニュースを見なくても生きていける世界だが、芸能人見たさでニュースを追うのはよいことと思っている。

各局、特徴のあるニュース番組には看板キャスターを設けて競っている中で、櫻井翔さんがNEWS ZEROに出続けていることは、本当に喜ばしいことだ。私は残念ながらファンではないが、若い人が社会に関心を持つことへのきっかけになるし、影響が大きいと思うからだ。

芸能人で、社会に斬りこむタイプの方がいないわけではなく、太田光さん、田村淳さんなどが思い浮かぶ。が、少数派であることに変わりない。櫻井くんに政治的スタンスを取ってほしいということではなく、自分が関心をもっている出来事に、政治(もしくは行政もしくは企業、主体は何でもいい)がどうアプローチしているのかを、知っていてほしいと思うからだ。

これとよく比較するのがアメリカ。テイラー・スウィフトのミュージック・アワードでの有権者登録呼びかけや、10月8日のインスタグラム投稿が話題になった。彼女が政治的な内容を公にするのは初めてという(出展)。

トランプ政権に変わった時、メリル・ストリープとトム・ハンクスが意気投合して『ペンタゴン・ペーパーズ』に出演したのも記憶に新しいが、アメリカではセレブが自らの政治的スタンスを公表することも珍しくない。

テイラー・スウィフトは2014年、自分の額曲がSportifyで無料提供されることに反対したり(出展)、セクハラに対して賠償金1ドルで訴訟を起こす(出展)など、芯のあるアーティストだ。

https://www.instagram.com/p/BopoXpYnCes/

今回のインスタグラムも、彼女の呼びかけはこうだ。「まずは登録して

特定の政党を支持して、ということではなく、関心を持ち、意見表明できる状態を作ろう、という呼びかけだ。愛の反対は無関心だと言われるように、関心がないものに愛は向けられない。日本でも、例えば櫻井くんを入口とした先に、住みやすい世界が広がればと思う。

 

プロデューサーに注目するようになった理由

東京フィルメックスという、ずいぶん長い間お世話になっている国際映画祭がある。期間中に、「タレンツ・トーキョー」と言って、若手育成のプログラムも並走している。

12234844_10153556537145865_6791090861749111094_n
FILMeX 2015オープニングでは園̪子温監督の『ひそひそ星』が上映された

「タレンツ・トーキョー」はワークショップ形式で、現役の監督・プロデューサーと一緒に数日間を過ごし、レクチャーを受けたり、映画を観たり、自分の企画を相談することができる。プログラムに関わる中で、あるプロデューサーの話を聞けたことが、私にとってとても参考になった。例えばこんなことだ。

「どの映画祭に出すかを決めてから、逆算して映画を作る」

三大映画祭であるカンヌ、ベネチア、ベルリンの他に、サンダンス、トロント、釜山など世界各地で映画祭が行われる。新人ならどの映画祭のどの部門に勝機があるか、いつから募集されるのか、その研究なくして、これらの競争を勝ち抜くことはできない。

「映画祭ディレクターの好みを知る」

映画祭ディレクターは、いわば映画の目利き、作品の鑑定人だ。映画祭のテイストは大事だが、映画を選ぶ個人のテイストも知っておく必要がある。この人がイエスと言わなければ、作品も日の目を見ることがない。

「直接会いなさい」

著名な監督であっても、無条件で作品がかかるほど甘い世界ではない。アポを取って、試写をし、一緒に食事をする。なんだか接待のようにも聞こえるが、作品の価値とこちらの熱意を伝える場だ。情報収集としても役立つはずだ。

これらのことを、監督だけでは成し遂げられず、むしろ監督は作品作りに専念したい。自分のために敏腕プロデューサーを見つけたいところだ。プロデューサーは「お金を取ってきて管理する人」というイメージがあるが、監督という一つの才能をどのようにプロデュースしたらよりインパクトがあるか、という視点で、ビジネスセンスとコミュニケーション力が必要とされる、欠かせない存在だ。

映画を観る時には、そのまま監督の世界に入り込むが、その作品が公開されるには、プロデューサーの力が大きい、そう感じている。

60年代のやくざ映画がラグビーに影響?

日本でのラグビーW杯を1年後に控え、海外選手のタトゥー(刺青)が話題になりました。統括団体のワールドラグビーが、公共のプールやジムではタトゥーを隠すように、と呼びかけたことが発端です。

NHKは、イギリスBBCが「1960年代に派手な入れ墨をした “YAKUZA” (やくざ)が登場する任侠(にんきょう)映画が多く制作されたため」日本でタトゥーが暴力団を連想させるようになった、と解説したことを報道。大真面目なBBC、ナイス!

任侠映画ってなに?

  • 映画の一つのジャンルで、日本のやくざを扱うもの。組織犯罪を扱うジャンルはギャングスタ―・フィルムと呼ばれ、もちろんハリウッドでは戦前から作られていて、1970年代の『ゴッドファーザー』シリーズも立派なギャングスタ―・フィルム。
  • やくざ映画と言えば、東映。映画会社はほかにも松竹、東宝、大映、日活など、それぞれの看板で監督が作品を作っていた時代。
  • 東映では、高倉健さん、小林旭さん、千葉真一さんなどの主演作品がヒットしていた。
  • 任侠映画が多く制作された、とはシリーズものが量産されたことを指すと思われる。

高倉健さん人気か?

シリーズもので多くの方の目に留まったとなれば、高倉健さんのやくざ映画の数々。高倉健さんは、1960年代に「日本侠客伝」「昭和残侠伝」というやくざシリーズものに出ている。「網走番外地」も加えて三大シリーズらしいが、網走…は刑務所映画。

というわけで、BBCがそう解説するほどに影響があった、「1960年代に派手な入れ墨をした“YAKUZA”が登場する任侠映画」の代表格は、高倉健さんに決定!

A1dRozABDhL._SY445_

  1. ただ、日本人には「遠山の金さん」などでも刺青になじみがあるため、もう少し検証が必要。

 

 

食の大切さ 保育園児から教わる

『いただきます みそをつくる子どもたち』(2017)

640

もともと、主義主張の強いドキュメンタリーには、内容問わず反発する気持ちが出てきてしまうため、若干警戒しながら見た『いただきます』。同時期、友人の間で流行っていた酵素玄米は、どうもまゆつばだったのだが、本作品で一気に玄米ファンになってしまった。

作品は、はだし保育などでも知られる福岡の保育園の食育をつづる。園児の味噌づくり、玄米昼食、100回噛むこと、など実践している。玄米以外には一汁一菜、野菜、豆、海藻が中心で、魚もせいぜい煮干し、ちりめんなどが入るくらいだ。

私自身、小さいころから肌のトラブルがあったのだが、「遺伝子レベルでは、食べ物の変化にそんなにすぐついていけない」という言葉に説得力あり。実際にアレルギーや肌トラブル持ちの子が入園し、食事で改善しているという。肌トラブルには外的要因と内的要因があると考えられるが、食べ物は内的要因に関係しないわけがない。自分のおばあちゃんが食べていたものを参考にするのがよいらしく、みそ汁や漬物という「菌活」も始めるようになった。

私自身、玄米生活を始めて一年経つが、食べ始めの数か月で自然に体重が5-7キロほど落ちた。白米はおかずをたくさん必要とするし、特に外食では味付けが濃いので、たまにしか食べなくなった。自家製味噌や梅干しを仕込むようになり、家の掃除も米とぎ汁乳酸菌を活用するなど、今ではちょっとした菌オタク。

子どもたちが、大切なことを体で教えてくれた気がしている。

「カメ止め」人気が止まらない!

『カメラを止めるな!』(2018)

kametome映画評論をする者の性分として、映画を見た後にどうしてもしたくなってしまうことがある。
それは、その映画を①監督の過去の作品と比較し、テーマや表現の側面から分析すること、そして②映画史の大きなカーペットの上に作品を位置づけようとすること。

カメラを止めるな!』(2018)は、上田慎一郎監督の初長編作品で、すでにご覧になった方も多いと思う。作品は、大きく2つのパートに分かれている。前半はホラー、後半はコメディだ。

映画自体にフォーカスを当てた作品、映画について自覚的である作品は、Self reflexive と呼ばれる。『カメラを止めるな!』も、映画制作自体がテーマだ。

映画について自覚的な作品としてよく例に挙げられるのが、ウッディ・アレン監督『アニー・ホール』(1977)、ロバート・アルトマン監督『ザ・プレイヤー』(1992)。シーンでは伊丹十三監督『タンポポ』(1985)など。

 

前半のホラーは、37分ノンストップ。ハンドカメラの手ぶれも、長回しという技術も、これまであったやり方だ。ビデオカメラの一般化とともに、カメラの機動性が高くなり、少人数でも扱いやすくなり、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』(1999)と似た印象。これも低予算で大ヒットを記録した。長回しは劇映画でも全編ワンカットを謳っている作品があり(フィリピン『人質交換』(2015)など)、ドキュメンタリーは基本カメラを止めなければワンカットになる。

後半はコメディ。サスペンスと似ているが、自分が知っていることを誰かは知らない、というところにギャップが生じ、笑いが起こる。「刑事コロンボ」シリーズをご存じだろうか。犯行シーンはいつも冒頭、そして犯人を追い詰めていく刑事さんに、観客は同化しつつ、名案にうなり、共感を寄せる。

「カメ止め」で素晴らしかったのは、キャスティングだと思う。劇中劇の映画監督は、濱津隆之さん。ペーソスたっぷりの表情で、観客のエールを集めるキーパーソンだ。劇中劇で助演女優となるしゅはまはるみさんは、個性派の小林 聡美さん、片桐はいりさんらの系列に入れてよい大物感あり。そして、主演女優の秋山ゆずきさんも、女性に嫌われるタイプの女性を好演している。

トム・ダッシュだけで価値あり

「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」

tomcruisemi6poster

MI6撮影時、御年55歳か。トム・クルーズのすごさを拝みに行く価値のある映画。トムにスクリーンで会えたなら、どんなにあのBGMのパーカッションで煽られようとも、無意味にヘリコプターを使ったシーンが続こうとも、気にならない。

一番の見どころは、トムの100メートルダッシュ。私は「トップ・ガン」世代でもあるので、映画を見始めたころからトム・クルーズと一緒に歳を重ね、人間だれしもそうであるように、体力の衰えも感じている。だからこそ、100メートルダッシュするトムをそれだけでリスペクト!!

走ると言えば、「あぶない刑事」。舘ひろしさん、柴田恭兵さんがいつも疾走していた。「さらば あぶない刑事」(2016)でも還暦過ぎたお二人の猛ダッシュが見られて、感激!

ほかの見どころもご紹介。一つは、街ロケ。「映画で町おこし」なんてのもよく聞く一方で、パリが出てもロンドンが出ても何とも思わないのではないか。いやいや、パリにはセーヌ川、ロンドンにはテムズ川があって、橋がある、観光名所がある、カフェがある。チェイスにはぴったりの環境。特にパリでは、放射状の街並みでオートバイのチェイスがあり、こっちからも責められた、次もダメ、とどんどん追い込まれていく様子が画面から伝わってくる。

脇役も素晴らしかった。アンジェラ・バセットがCIA長官として登場。アンジェラと言えば、「マルコムX」(1992)で演じた妻ベティ・シャバズ役が印象的で、可憐かつ芯のある女性のイメージ。今回の役は随分貫禄あり、図太さも含めて好演。

以下、少し残念だったところ。

▼アジアのプレゼンスが弱い。謎の男はアジア系だが、セリフがなくすぐに殺されてしまった。

▼日本語字幕。戸田奈津子先生はトム・クルーズが絶大な信頼をおく字幕翻訳者だが、御歳のせいか、現代の日本語感覚から少し離れる。一つ覚えているのは、「足を洗う」―――書き言葉としてありだが、登場人物の会話テンポとなじまなかった。

▼2時間半。なぜ?