女性の見た目に大切なこと、『ブラックバード、ブラックベリー、私は私。』
こんにちは、星読み☆映画ライターのJunkoです!
『ブラックバード、ブラックベリー、私は私。』(2023)を観てきました。エレネ・ナヴェリアニ監督作品です。ジョージアの作品ということも知らずに足を運んだため、作品開始後しばらくは、どこが舞台か分かりませんでしたが…。配給は、女性監督や女性を応援するパンドラです。
ブラックバードは黒ツグミ(鳥)、ブラックベリーは手摘みする小さな果実ですね。山奥や自然を連想させます。こういった自然に囲まれた村で一人で暮らす、女性のお話。
『ブラックバード、ブラックベリー、私は私。』へのひと言
女性は、清潔感と肌ツヤが何ごとにも勝る。
まず、画面からヨーロッパ作品であることは分かるのですが、ものが充実している感じがなく、東欧かなと想像させられます。そして主人公エテロはかなり恰幅のいい(太った)、50手前の独身中年女性。台所の小さなシンク、シャワーしかない浴室を見ても、彼女の暮らしはものすごく質素です。
「50手前で独身のおデブちゃん」だと、社会から侮蔑の目線を浴びるのが一般的な構図。しかし話が進むにつれ、エテロを追いかける男性が現れます。
このラブストーリーの伏線でエテロを観察していくと、まず洗いざらしの服にアイロンをかけ、清潔な印象です。髪も短く、きちんと手入れしている感じがある。そして、肌ツヤがよく、目も輝いている。
そんな絵テロを魅力的に感じる男性の気持ちも分かる、といったところです。
そしてフェルナンド・ボテロの絵画を彷彿する、個性的なボディ。どんどん愛おしくなります。
よく恋愛指南本には、「女性は身なりをきれいにしていなさい、髪も肌も手をかけなさい」と書かれています。その通りというか、容姿は関係なく、小綺麗に整えていることが基本中のキ、と分かりました。そして、自己肯定感ですね。そのままを愛せば、そのままが愛される。
まさかの結末
物語の終盤、エテロは首都トビリシに向かってある事実と向き合います。少なくとも私は予測できなかったのですが、エカ・チャヴレイシュヴィリの静かなる演技に圧倒されます。
映画を観終わった後、お客さんがシアターから出際にボソッと、「その後が気になる」と言いました。そのひと言に尽きます!
これ以上は書けませんが、50を目前に、年齢と性別にどう向き合うかを見せてくれる瞬間でした。
今日はこの辺で。
映画公式サイト:http://www.pan-dora.co.jp/blackbird/
こちらのオフビート作品も好きです!