パリコレ学2 #4 「歩いてなんぼ」のウォーキング審査

4月某日。本日のアンミカ先生は、ターコイズブルーのスラックスに、茶色のノースリーブ、プリーツのあるホルターネックです。

冒頭より、お叱りがありました。「レッスンにふさわしくない人がいることが分かりました。放送前なのに、パリコレ学2に選ばれたとオーディションで言いふらしているという人がいました。人前に出るモデルとして意識が足りません 」

情報の管理というのは、社会人としてかなり重要なことで、番組では個々人と機密保持契約書を結んでいるはずです。20歳そこそこ、場合によっては未成年で、残念ながら社会経験が足りないのですね。喫煙する高校野球球児と同じ…。除名されるまではなかったようですが、追いきれない賠償額を払うことになっていたかもしれません。テレビに出る演者として失格ですね。

と、普段は応援ムードのワタクシも、厳しめのコメントでスタートしましたが、今回は「ウォーキング審査」。 特別講師は元パリコレモデル、鷹松香奈子さんです。ウォーキングインストラクターも務める鷹松先生、「普通の人も練習すれば歩けるのだから、モデルであれば日々の生活の意識の持ち方も大事」と話されます。  

久貝和子さん(23歳/174cm)

「正直全部できていない」と、アンミカ先生もガッカリな様子で、不合格です。ウォーキングが得意だとプロフィールに書いていた久貝さん、この状態で自信があると言うのは問題だ、とのこと。

久貝さんほどインパクトのある容姿なのに、歩いているのがつまらなそうに見える、華がないのは致命傷。また、鷹松先生はインストラクターとして、筋肉の使い方を指摘します。「膝が曲がっているのはモデルとしてアウト。体の後ろ側を使う」ように、アドバイスします。

(c) MBS

正直、正しい(美しい)歩き方を習得するのは大変ですね。クセになっていて、毎日それが無意識に出ているからです。私もウォーキングレッスンに行きたくなってきました。

黒木ユウさん(23歳/178cm)

不合格です。鷹松先生は、「右の膝下が長い」と指摘。長さが違うと骨盤の高さが変わってくるため、特に後ろ姿において、上がっている方ばかりが揺れて見えてしまうとのこと。モデル経験者で場数を踏んでいるだけあって、このクセを取るのは大変な作業です。

(c) MBS

また、「顔の残し方が下手すぎます」とアンミカ先生の厳しい指摘も。ポーズをとる時に急にピタッと止まり、次の一歩が大きいから目立ってしまう。本人は「いつもより高いハイヒールに挑戦したから」とのことでしたが、であればそれで猛練習してきたらカッコよかったですね。

三根有葵さん(18歳/173cm)

講師のお二人、「ヒドイ」「もっさい」と最大級の苦言。不合格です。始めからO脚を指摘されていて、本人も直す努力をしていたようですが、歩き出した瞬間、O脚に戻っていました。本人曰く「普段は意識していたが、歩く時素の自分に戻ってしまっていた」とのこと。

鷹松先生は、「特に太ももの内側の筋肉が使えていない証拠」と指摘します。そしてアンミカ先生は「これからちゃんと意識して。立つ時だけ意識しても、モデルは歩いてなんぼやねん」と関西弁になって語りかけました。毎回800人もの新人モデルがパリコレに駆けつける中、そのうち50人くらいしかステージに立てない厳しさがあります。その中で、「歩いたら素の自分に戻ってしまう」という意識の足りなさは、たしかに問題発言です。

1990年代に活躍したモデルで、クラウディア・シファーさんは、ウォーキングが上手ではないけれども華があったそうです。ドイツ系で金髪の人形のような風貌だったので、私もよく覚えています。デニムブランド、GUESSのアイコンでもありました。三根さんは「下手だけどカワイイ」を目指してもいいのでしょうかね。

(c) GUESS

では、今回合格した2名をご紹介します。

魚住光生さん(17歳/172cm)

前回に続いて、合格を勝ち取った魚住さん。「顔の残し方がキレイ」「洋服を見せて雰囲気を出すのがうまい」とのことで、経験も天性の勘も、冴えているようです。

今は二歩ほどリードしている感じもありますが、魚住さんが今後どこまでお洋服を着こなせるかが、楽しみです。

(c) MBS

岡本百恵さん(21歳/176cm)

岡本さんは、放送の前半で「お腹を見せていただいていいですか」と抜き打ちチェックがあり、 体重に関する厳しい指摘がありました。 BMI 18.5以上がパリコレ出演の条件とのことで、やせすぎに注意しなければならない人も何人かいるなかで、岡本さんは公称64キロ、現在70キロあるとのことで、ぜい肉が目立ちます。
「他の人以上の努力が必要。半年しか時間ないです」と十分なお叱りを受けました。

何とも言えませんが、本来はきちんと主催者側で測ればいいんですよね。 大相撲の弟子入り検査のように、ボクシングの試合前のように。どこまで意図してこのような展開になったのかは分かりません。芸能界でも年齢詐称などがあるわけですから、多少ごまかせると思ってしまうのが、普段テレビを見る側の意識かもしれません。

さて、岡本さんのウォーキングは「この中でぴか一」とお褒めの言葉をいただきました。口をつぐんで歩くのが美しい、無の表情になった状態で美しさを出せる人は本当に少ないそうです。鷹松先生も、「後ろ足で体を前に押し出すことができている」との評価です。ターンのタイミング、筋肉の使い方、すべてよかったとのことでした。

岡本さん本人も、「これまで体型隠しをしている部分があって、逃げている部分があった。克服してカッコよくスタートラインに立ちたい。これから磨いていく」と決意を固めました。

(c) MBS

補講は続き、それぞれのウォーキングの課題が明確になった回。アンミカ先生も、ゲスト講師も、毎回素晴らしすぎます!

2期生というのは、きっと一般的に損です。アンミカ先生もその期待があって、「現状の皆さんのレベルは1期生よりも厳しい 」「意識の低さ」と常に口にしています。1期生に比べられるわけですから気の毒ですが、いつの期であっても全力で臨むことしかないですね。

パリコレまで4か月!

Junko

1973年静岡生まれ、星読み☆映画ライター。アメリカ留学経験者、異文化交流実践者、広報コンサルタント。

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