新しいアイデアはないから、どうする?

多くの人は、自身がユニークでありたいオリジナルな意見を発信したいのではないかと思います。しかし、そんなことはあり得ない、と昔から言われているのも事実です。

あのマーク・トウェイン

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/3/31/MarkTwain.LOC.jpg/649px-MarkTwain.LOC.jpg

あのマーク・トウェイン先生もそんなふうに言っておられました。この格言、日本語で見つけられなかったので、つたない訳ですが以下の通りです。

新しいアイデアなんてものはない。 それはあり得ない。 私たちは単に、古いアイデアをたくさん集めて、こころの万華鏡のようなものに入れる。 そして万華鏡を回すと、新しく興味をそそるような組み合わせが見える。 私たちは無限に、新しい組み合わせを作り続けている。しかし、そういう組み合わせでも、長い間使われ続けてきた、古くて色のついた同じガラスの破片なのだ。
There is no such thing as a new idea. It is impossible. We simply take a lot of old ideas and put them into a sort of mental kaleidoscope. We give them a turn and they make new and curious combinations. We keep on turning and making new combinations indefinitely; but they are the same old pieces of colored glass that have been in use through all the ages.

https://www.goodreads.com/quotes/843880-there-is-no-such-thing-as-a-new-idea-it

原文でメンタル・カレイドスコープを「こころの万華鏡」と訳してみましたが、万華鏡に例えたところが文豪らしい言葉のチョイス、素敵です。

あのデヴィッド・ボウイ

先日、ちょうどデヴィッド・ボウイのドキュメンタリーを見ていたら、彼も同じことを発言したのでした(『デヴィッド・ボウイ-最後の5年間(字幕版)』)。映像から見るに、随分若い時の発言だったようです。

僕は独創するより、合成する方が得意だ。
社会や文化の中にあるものを加工して、僕たちが生きてる時代を反映するものを作り出すんだ。
I’m not an original thinker. What I’m best at doing is synthesizing those things in society or culture, refracting those things, and
producing some kind of a glob of how it is that we live at this particular time.

『デヴィッド・ボウイ-最後の5年間』

あのデヴィッド・ボウイさんに言われたら、ぐうの音も出ないのですが、彼も「シンセサイズ」(合成)という言葉を使っていて、これは音楽のシンセ(シンセサイザー)を連想するものであり、ミュージシャンらしいなという感じがします。

もう一つここで注目すべきは、「僕たちが生きてる時代を反映するものを作り出す」の部分です。

切り取り方は、その時代を反映するという意味で、やはりオリジナルなのではないかと思います。その人が切り取ったことに価値がある場合もあるでしょう。

ブログを書く立場にある人は、毎日「献立づくり」に頭を悩ませているかもしれません。材料は無数にあって、何を選択して組み合わせるか。でも、このことをこの瞬間に書くことに何らかの意味がある、そしてそれを消費してくれる(お料理を食べてくれる)人がいる、そう思えるから綴っています。

Junko

1973年静岡生まれ、星読み☆映画ライター。アメリカ留学経験者、異文化交流実践者、広報コンサルタント。

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