SNSで変わる英語
当たり前と言えば当たり前なのだが、新しいものには新しい名前がついたり、名前に新しい意味が加わったりする。
1996年、アメリカに留学していた私は、当時使えるようになったEメールで日本のお友だちと連絡を取り合っていた。学校の端末では日本語が表示されないので、konna fuu ni kakimasu というふうにローマ字表記でのやり取りも多かった。
当時、「mail」の意味が郵送なのか、Eメールなのか、分からず確認していた自分を思い出す。EメールはEとつけることで区別していたが、2018年の今、「メールするね」はEメールでしか使わない。
「share」も同じような単語だ。シェアには分ける、共有するという意味があり、お菓子をシェアする、部屋をシェアする、情報をシェアするなど本来幅広い。今日ではSNSの「シェア」つまり他人の投稿の転載を連想する方も多いと思う。
“Please PM me” ももう見慣れただろうか。PMはプライベート・メッセージ、つまり個別連絡してね、という意味だが、メッセージが動詞のように使われている。メッセージは伝達、連絡の意味を持つ動詞と名詞であって、「色紙にメッセージをいただけますか」であったり、ホテルで「メッセージをお預かりしています」もありだろう。同時に、FacebookにMessenger(もともと電報配達人の意味)があるように、メッセンジャー上でやり取りすることをメッセージするという表現に込める場合もある。LINEで「LINE入れとく」と言うのと同じだ。
カタカナのままで覚えておくのもいいが、英語本来の意味が分かっていると、意味を覚えやすいし使える単語になると思う。