ペネロペの魅力全開!『パラレル・マザーズ』

ペネロペの魅力全開!『パラレル・マザーズ』

こんにちは、星読み☆映画ライターのJunkoです!

行ってよかった、見てよかった。私の2022年イチよかった。スペインを代表するペドロ・アルモドバル監督の新作、『パラレル・マザーズ』(2021)です。

『パラレル・マザーズ』へのひと言

ペネロペのすごさに、同性として応援と共感。

ペネロペとアルモドバル監督の接点は、『オール・アバウト・マイ・マザー』(1998)からです。ペネロペは日本では『ハモンハモン』(1992)でも知られていましたが、肉感女優という感じで、演技派という評価はなかったように思います。

その後、アルモドバル監督には欠かせない存在となり、アルモドバル監督の大きなテーマの一つが「女性」ということもあり、作品の大事な部分を担っていることに間違いありません。

本作でペネロペはジャニスという女性を演じますが、カメラマンという職業人であり、家族の中では祖国のために戦った祖父母のひ孫であり、ボーイフレンドにとっては彼女であり、出産して母親になり、病院の同室で出会った女性とは友人かつお姉さんのような存在でもあり、お手伝いを雇えば雇い主となります。

このように人は何役もこなすわけですが、等身大のジャニスが本当に健気でかわいい。自分にとって大切なことが何か分かっている。と思えば、迷ったり落ち込んだりもする。自由奔放なところもあれば、たくましいところもある。

現実のペネロペは、ジャニスと同じ中年女性。日本だと「女性は若い方がいい」という社会通念も強いので、40代の女優は「イタい」と言われることもあるでしょう。でもね、その中年も愛おしいというか。

何歳になっても、彼女の可愛さが出ていて、艶かしい色香ではない分、友だちになりたい感が増しました。

ファミリーの歴史

ここでは、2つのファミリーについて書きたいです。一つは、主人公の家族。主人公は1930年代のスペインの内戦で亡くなった祖父母の世代を、発掘することで正しく葬りたい、という強い感情を持っています。日本にも戦争映画はありますが、いわゆるメロドラマに映画の爪痕を残していくのはあまりないです。そして赤子が生まれ、いのちの循環を感じさせます。

もう一つは、アルモドバル監督の映画ファミリーです。ペネロペ・クルスを筆頭に、見覚えのある俳優さんが出てきます。ロッシ・デ・パルマ(スペインの片桐はいりさん的な!)が出てきた時には感動しました!『ペイン・アンド・グローリー』(2020)にはアントニオ・バンデラスが主演していますが、ハリウッド進出前のバンデラスは『神経衰弱ぎりぎりの女たち』(1988)に出ています!フリエタ・セラーノも常連です。今回、若い女性アナを演じたミレナ・スミットは、ペネロペより2回り若く、今後加わっていくのではないでしょうか。私の中では、水原希子さんと同じ瑞々しさを感じます。

家族が世代交代をしていくように、アルモドバルファミリーも新しい世代が加わりました。久しぶりに帰省したようなメンバーもいますし、本当に家族のようです。

演劇を見ているようなテンポ

これはスペイン語が分からないからの私の感想なのですが、アルモドバル監督の作品は話し方が独特です。早口だし、声色が強めだし、演劇のような展開を思わせます。そして、もともと監督は独特の色使いの作品で有名になりました(蜷川実花さんがそれに近いかなと思います)。今回も、ジャニスの住むアパートメントがすごくキュートで、色使いも内装も素敵。特にキッチンをロングショットで映した時は、もう絵画のようでした。

アルモドバル監督は映画以外の芸術に造詣が深いということではないようですが、このように演劇や絵画のような楽しみ方もできるなと思っています。

公式サイト:https://pm-movie.jp/

<広告> 映画をよく見る人は、動画配信サービスをどうぞ!