私のなかの田中邦衛さん『北の国から』

私のなかの田中邦衛さん『北の国から』

トップ画像 (C) フジテレビ/ FOD

田中邦衛さん、2021年3月24日ご逝去のニュースが飛び込みました。謹んでお悔やみを申し上げます。

こんにちは、Junkoです!

田中邦衛さんの代表作は、何と言っても1981年からの『北の国から』テレビシリーズでしょう。アメリカの西部開拓を描いた『大草原の小さな家』からインスパイアされた作品、とも聞いています。私もまだオンデマンドでは見られない2013年に、TSUTAYAで『北の国から』をレンタルし、数か月かけて24話を観た記憶があります。子どもの頃は年に一度のスペシャルで放映していたことがうっすら記憶もあり、大人になってからはとんねるずの番組でキタキツネを呼ぶ蛍ちゃんの「ルールルルー」というパロディを見たりと断片的であり、まとめてしっかり観たのがこの時期。今日はちょっとその話です。

第一線の豪華キャスト

父親の田中邦衛さんを主役に、母親のいしだあゆみさん、息子の吉岡秀隆さん、娘の中嶋朋子さん、この4人がファミリーです。もちろん「純くん」と「蛍ちゃん」は子役ですが、今でも活躍する俳優さん。この作品とともに育った、記録された、お二人です。

『北の国から』画面キャプチャ
(c) フジテレビ

その後がまたまたすごく、妻の妹役として竹下景子さん、妻の再婚相手が伊丹十三さん、裁判の弁護士に宮本信子さん、夫の北海道の親戚に大滝秀治さん、その息子が岩城滉一さん、その恋人で松田美由紀さん、同級生に地井武男さん、子どもたちの先生に原田美枝子さん。俳優を続けベテランの域に入った方々にとっても、『北の国から』が代表作になったことは間違いないと思います。

真っすぐで一途な岩城滉一さん、かっこいい! 田中邦衛さんは頑固で不器用、でも自分の生き方を貫いている「黒板五郎」さんです。

距離が情報を遮断する時代

父と子二人で、東京を出て北海道の何もない地に家を建てて暮らすというストーリーは、1980年代当時には随分クレイジーだったと思います。妻が家を出た、ということで明確に離婚と言うことではないですが、実質のシングルファーザー。かなりのフリースタイルで、子どもたちも心の迷いがいっぱいです。

せいぜい電話はできますが、手紙を書く、人が訪ねてくる、そういったことで情報のやり取りをしています。手紙をなくしたり、人が会えずにすれ違ってしまえば、さらに時間が過ぎていく、そんな時代でもあります。

脚本上は「こんな人いないだろう」くらいの人物や状況を描いていますが、倉本聰さんのお力なのか、「こうあるべき」という価値観の押しつけはありません。いろいろなことが突然起こり、あくまでその状況において全力で生きる人を撮っているという、人に寄り添った作品なのだと感じます。場合によっては、視聴者の中にも、自分を五郎(田中邦衛さん)や令子(いしだあゆみさん)に投影したかもしれませんね。

テレビ局がこれだけのキャスト(とスタッフ)を抱えて1年以上ものロケが出来たのは、予算としては贅沢でもあり、拘束する力もあったのかと。昭和の一時代を象徴する作品と思います!

映画俳優だった田中さん

『北の国から』は24話の後もスペシャルが続くので、まだ見終えたとは言えないシリーズです。しかし生きるということはドラマだな、とも思ったりします。

田中邦衛さんは1957年映画デビューということで、ほぼ半世紀、映画とテレビに出続けた方です。出演作品を拝見すると、「若大将」シリーズや「網走番外地」シリーズなど、娯楽が量産された時代の名脇役でいらしたことも分かります。映画ファンの方は、深作欣二監督の『仁義なき戦い』(1973年)も要チェックです。私は、ピンク・レディの映画—『ピンク・レディーの活動大写真』(1978)と思われる—を観に行き、田中邦衛さんが悪役として出てきた記憶があるのですが…。

ピンク・レディーの活動大写真

田中邦衛さんと、代表作『北の国から』が、大好きだ!