ヒカキンすごいから
ツイッター、インスタグラムは、だいたいどの企業・団体でも取り入れているかと思う。動画が大事と言われていながら、YouTubeは少しハードルが高く、YouTuberについては「知らない」「分からない」という人も多いのではないか。
ヒカキンとはじめしゃちょーは小学生に大人気。しかしテレビ界では子どもが真似するものは長く続かないため、YouTuberも一発屋なのではないか?と、私も食わず嫌いであった。
しかし動画を見ていくにつれて、自分の見方も少しずつ変わっていった。YouTuberさんにまつわる誤解を3つほど、紹介したい。
動画は短いものしかウケない?
6秒動画Vine(ヴァイン)はなくなってしまったが、Snapchatは10秒、Tik Tokも15秒と、短時間しか見ている人の興味を引き付けられないように感じてしまう。
しかし特にYouTuberさんの作品になると、特定のファンがついており、その方の世界観に浸りたい、その方を見ていたいというニーズが発生する。ヨガや筋トレであれば、5分プログラム、10分プログラムもある。
そのため、動画は短い方がよい、かどうかはケースバイケース。誰に何を届けたいかで、変わってくる。
動画は、いわゆる映像教材と一緒?
通常の教材は、後ろにホワイトボードがあって、教室にいるかのようなスタイルが多いだろう。YouTuberさんの場合、もう少しリアルだ。
バイリンガルのYouTuberさんが英語を教えているものでは、「海外のスタバ/マック/サブウェイで注文」「聞き返す時のフレーズ」「お土産を渡す」などより実践に近くリアルなシーンが見られる。そういう英会話教えてくれなかったよね、と思うと、切り口が素晴らしいと思う。
YouTuberは企業の味方?
例えばコスメ、菓子、飲料などの新商品を著名人に使ってもらう、というような売り方は昔からあり、ブロガーさんも例外ではなかった。YouTubeではさらに、YouTuberにスポンサーがついて、CMを作ることがある。YouTuberのチャンネルもしくは、企業のチャンネルで公開となるようだ。
YouTuberさんの一番の強みは、徹底的な「消費者目線」。
モノを売る側は、伝えたいことがたくさんある。だからたくさん並べてしまう。往々にして、それは消費者が知りたいことではない。
以下の動画が、ヒカキンさんの事例だ。モノを売る側からは出てこない発想、かつ購買活動を妨げない仕掛けが、この動画に集約されている。考えていると見せずに考え抜いているヒカキンさんに、脱帽!
YouTuberは企業のイエスマンではないところが、テレビCMと違うかな。むしろ中立の立場。よい塩梅でいじりつつ、その商品に興味を持たせることには成功しているプロ。同じ動画でも、テレビとは別ジャンルで考えるのがよさそうだ。