「ミスUSA」弁護士に期待する明るい未来
今月はじめ、「ミスUSA 2019」(ミスユニバースの米国代表 )が決定しました。ノースカロライナ代表のチェスリー・クライスト(Cheslie Kryst)さんです。28歳で168cm、社会人として落ち着いていて、モデルのように飛びぬけて高身長でもないところが、一般の方とも親和性が高いと思われます。 弁護士ということも注目されています。
アメリカには「ミスUSA」のほかに、「ミス・アメリカ」と「ミス・ティーンUSA」があり、2019年は3人ともアフリカ系アメリカ人だったとので話題を呼びました。州の代表となり、国の代表となって活動するわけですから、マイノリティが務めることの意義は大きいです。
また、チェスリーさんのヘアスタイルも、インパクトがありました。ボリュームあるロングのカーリーヘアで、そのままを魅力にしています。 1970年代のアフリカ系アメリカ人の原点回帰 「ブラック・プライド」ムーブメントさながらです。
チェスリーさんはファッションブログ『White Collar Glam』(ホワイト・カラー・グラム))を運営、働く女性に対して魅力的なファッションを提案しています。もともと人から見られたり、発信したりするインフルエンサーとしての経験があったということですね。
ミスUSAの最終審査では、トリッキーな質問に答える審査があります。ミスUSAに選ばれると、様々な場所でイベントに出て、突然マイクを向けられることがあり、美貌だけでなく知性が求められるからです。時事問題も把握している必要があり、政治的なコメントは上手な対応が求められます。
質問:#MeToo や #TimesUp のムーブメントがここ2年ほどあるが、男性と女性の隔たりを広めたという見方もある。このような動きが行き過ぎたと思うか。
チェスリー:行き過ぎだとは思いません。アメリカにおける、安全でインクルーシブな職場環境につながる動きで、弁護士としてもそのような環境を作っていきたい。ですから素晴らしいムーブメントだと思います。
質問:自分たちの世代を一言で表すならば?
チェスリー:イノベーティブ(革新的)です。本会場のあるネバダ州は、史上初、女性議員が半数以上いる議会を持っています。私たちの世代がこのように進化し続けることを楽しみにしています。
ミスコン自体の批判は残っていますし、ミス(未婚者)に限定することや、水着審査をナンセンスという声も、分かります。私自身は、ミスコンを女性が成長する場、活躍する機会と捉え、今回の優勝者のようなスーパーウーマンが社会に発信していくこと、若い世代に影響を与えていくことを、応援します。
ミス・ユニバースはドナルド・トランプ氏が最近まで、長年のスポンサーを務めていました。関係が切れた今こそ、新しい時代の女性が活躍する、そう思っています。