多様性のかたち「サンジャポ」~自分の見方を広げてみる~

日曜日の午前は、家にいれば『サンデージャポン』を見ていることも多いです。

https://www.tbs.co.jp/sunjapo/

2001年開始、ということは15年以上ですが、まだ長寿番組と言われる域には入っていないようです。「ニュース・バラエティ」と名打っていることもあり、一週間のニュースを話題に、多くのコメンテーターが持論を戦わせます。生放送なので、ライブ感緊張感もあります(たまに失言も!)。

ツイッターでは、特定のコメントへの反論も多く見受けられますが、「自分の意見とちがうから気に入らない」だけでは解決にはなりません。コメントをする方々の多くは喋りのプロなので、面白おかしくトークを進めますが、意見として受け止めるのであればとてもよい勉強になります。

2018年12月9日の放送では、例えばこんな議論がありました。

貴ノ岩の引退発表

  • 今の時代、暴力はダメなのだからアウト(もっとも一般的と思われる意見)
  • 今、スポーツ界も芸能界も、これまでの話は抜きにして暴力を一掃しようと取り組んでいるのに、日本相撲協会は変わっていない
  • 日本相撲協会が、暴力に対する段階的処分を何も示してこなかったことが問題
  • 日本相撲協会が引退届を預かりにすればよかった

相撲協会への批判は、大相撲ファンとして「力士に、土俵以外の場での不祥事でこんなに簡単に辞められたら困る」という苦言を呈する形です。個人の罪は組織の罪なのでは、という見方はなるほど、という感じです。

妊婦加算

  • 妊婦への差別に当たる(もっとも一般的と思われる意見)
  • 100~200円でサービスがよくなるのであれば、それで困る日本人は少ないと思われ、むしろ有難いこと

妊婦さんと言うことだけで同じサービスが高くなるのであれば、差別です。妊婦に対するこれまで見えづらかった医療知識やサービスを正当に料金化するという背景からくるのであれば、受益者負担は不思議ではなく、医療提供者を守る一つの解決策、とも見ることができます。物事は表面的な見方や断片的な知識では判断できない、ということだと思います。

新聞の論説、テレビの解説で知識人が議論することに加えて、サンジャポのような民放のマス向け番組で、こんな意見があってもいいよ、という見方を提示できる場所は大切ではないかと思います。そういう意味で出演者の方々は、医師や弁護士もいれば、キャバクラやLGBT、高度成長期からゆとり世代まで、幅広い。

ディスカッション(discussion)は、「打ち砕く (dis)」「揺さぶる (cuss)」という成り立ちで、打破するため、解決に向かって徹底的に話すことを指すようです。番組は何か一つの解決策を出すための場ではないので、自分とちがった意見に注目するという視点で見てみると、面白いです。今の時代に、必要な番組!

Photo by rawpixel.com from Pexels

 

 

 

 

 

Junko

1973年静岡生まれ、星読み☆映画ライター。アメリカ留学経験者、異文化交流実践者、広報コンサルタント。

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