『ボヘミアン・ラプソディ』に見る強烈なアイデンティティのお話

まず初めに、素晴らしい映画でした。元気が出ました。

特に世代の方々は、ドはまりしたことと思います。私は現役の時のクイーンを知りませんが、それでも曲は分かる。

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公開後、劇場でも混雑していますね。今日も朝からいっぱい、夕方まで満席です。

映画もそうですが、人物がパワフルだったのだと思います。

映画が始まってすぐに、これはアイデンティティについての作品だと分かりました。ネタバレにしたくないので、主人公フレディ・マーキュリーが人生をかけて旅をする、3つの大切なアイデンティティについて書きます。作品の中でも”belong”(所属する)という言葉が出てきます。

一つ目は、生まれた国、見た目、名前。これは持って生まれたもので、通常は変えずに一生自分とともにいるものです。

フレディは、名前を変えたことで知られていて、気持ちはとても分かります。英語圏で、非英語圏の名前を覚えてもらうのはとても難しいこと。だから、簡単な名前にしようとします。

しかし彼は見た目を変えなかった。普通ならば欠点なところを、特技にしたのです。

二つ目は、セクシュアリティ。男性が女装したり化粧したりすることも流行りましたが、フレディはLGBT。ニュースで見ることも多くなった2018年現在とちがって、30年前はまだまだ閉鎖的だったと思います。

三つ目は、病気です。当時、治る見込みのない病気であり、患者は偏見とも戦います。フレディは哀れみを不要とし、自分らしく生きることを宣言します。LIVE AIDのシーンでも、『We Are the Champions(伝説のチャンピオン)』、一人ひとりがチャンピオンなのだと、伝えてくれています。

このようなアイデンティティを持ち、常にマイノリティでありながら、フレディはフレディであり続け、観客を魅了し続けました。45歳で亡くなったフレディ、できれば同じ時代を共有したかったですが、映画のラストでもあるLIVE AIDの映像をお届けして終わりにします!

 

 

 


Junko

1973年静岡生まれ、星読み☆映画ライター。アメリカ留学経験者、異文化交流実践者、広報コンサルタント。

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