「だんな」「よめ」のない令和にしたい

たかみなさん、ご結婚おめでとうございます!

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令和のスタートから、おめでたいニュースでした。リーダー格の彼女らしく、15歳年上のお相手を選ばれたことも何となく納得でした。

新しい時代に突入してもなかなか変わらないのが、言葉とその後ろにある人の意識です。

ですから、この「だんな」と「よめ」Tシャツ、いじられる目的は分かっていながらかなりガッカリしてしまいました!

家父長制の続くニッポン

家を単位とする日本の慣習から、個人を基本とする関係性に、移行できたらいいなというのが、私の思いです。

一般的には「配偶者」、男女で言えば一番ニュートラルなのが「夫」であり「妻」であると思っているのですが、意識高い人でも口語体ではかなりバラツキがある印象です。

「夫」を意味する「旦那」「主人/ご主人」。「妻」を意味する「嫁」「女房」「家内」「カミさん」「奥様」。保険の契約なんかすると、「ご主人様は…」「奥様は…」というのが丁寧とされていますね。バリキャリの女性でも、しつこい営業電話を断る時にあえて「主人から許可が下りませんので…」と話すことがあります。

もともとの意味を調べると、

旦那

妻が夫を、商家の奉公人が主人を、商人や役者・芸人がひいきしてくれる客を呼ぶときに用いる敬称。 パトロン。

http://gogen-allguide.com/ta/danna.html

息子の妻、妻。新婚の女性。婿の対。他家にとついだ娘。

http://gogen-allguide.com/yo/yome.html

旦那も嫁も、言葉としては、息子を軸とした男系家族の継承を連想させます。田舎に行ったら「そんなこと当たり前でしょう」と言われそうですし、それはそれで合意があればよいとは思っています。

しかし一方でジェンダー平等の流れもあり、男女以外のパートナーシップもある21世紀に、平成から令和にかけて生きる人たちは、もっと自由な発想で関係性を捉えていると思います。だからこその違和感

Photo by Philbert Pembani from Pexels

パートナー」は婚姻関係にない人たちに使われている印象があり、「お連れ様」だと関係性をあえて強調しない言い方になっていますよね。

「夫」「妻」だと冷たい感じもするし、自分で言うならともかく相手に呼びかけるときに「~~さんの夫は?」と敬語的に使いづらいのもよく分かります。私は無理やり「夫さん」と言うこともあります。

米国で100年以上続く人権団体 NAACP

National Association for the Advancement of Colored People 通称NAACP(エヌ・ダブルエー・シー・ピーと読みます)のことは、米国黒人史で勉強しました。1909年に設立した団体で、全米黒人地位向上協会という和訳がついています。英語では「カラード・ピープル」とあるように、有色人種を指します。1950年代からの公民権運動があまりにも有名ですが、先人たちの活動はずっと存在していました。

当時アフリカ系米国人は慣習的に有色人種と呼ばれていましたが、これを拡大解釈して日本人が関わったこともあるようです。

ここで言いたかったのは、当時の社会的状況や先人たちの功績を鑑みて、敢えて当時の名称を残すこともある、ということです。今はアフリカ系アメリカ人や、ブラック・アメリカンという呼称を使っているけれども、NAACPの名称は変えていません。

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そのような事情を除けば、時代によって変えた方がよい言葉は変えていくのがよいかなと思います。

言葉狩りをするつもりもありません。が、知らないで使っているよりは、知って意識して、選んで使った方がよいと思います。令和の時代には、さらにいろいろな家族の形があるのだから、「痴呆」が「認知症」に変わったように、「旦那」「嫁」が別のニュートラルな言葉に、変わったらいいな、と望んでいます。

Junko

1973年静岡生まれ、星読み☆映画ライター。アメリカ留学経験者、異文化交流実践者、広報コンサルタント。

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