還暦ミシェル・ヨーが圧巻!『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』
こんにちは、星読み☆映画ライターのJunkoです!
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(2022)、観てきました。理由はただ一つ、ミシェル・ヨー主演だからですが、今っぽいテーマで今っぽいキャストというのも惹かれました。
では早速、ひと言に参りましょう。
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』へのひと言
ミシェル・ヨーの英語に勇気づけられる。
ミシェル・ヨー演じるエヴリン(Evelyn)という名前は、アメリカっぽくなく、むしろイギリス系で、香港の印象があります。
彼女の話す英語がまったくアメリカンではありません。カントニーズ(広東)イングリッシュであり、ブロークン・イングリッシュです。早口で、ブロークンであることすらプラスに乗り越えています。
例えば、”Sorry, very busy today. No time to help you.” 単語を並べるだけで、通じています。本来、簡単な会話ならこれでいいはず。文法も発音もこだわりすぎると、何もできなくなる。
エヴリンは、ご夫婦でコインランドリーを営んでおり、身の回りのお世話が必要な父親がいて、反抗期の娘がいる。でも、たくましく生きています。多くの人に愛情を分け与え、忙しい日々を過ごしているお母さんの強さが、彼女の英語によく出ていたように思います。大好き!
一生ついて回る、ボンドガール
ミシェル・ヨーは『007 トゥモロー・ネバー・ダイ』(1997、原題は Tomorrow Never Dies)でボンドガールに選ばれたことが、画期的でした。1967年に日本人(若林 映子さん、浜美枝さん)が『007は二度死ぬ』でボンドガールに抜擢されていますが、中華系俳優がボンドガールに選ばれたのは彼女が初めてだったそうです。彼女がマレーシア出身というのは今さら知りましたが、香港スターの印象がずっとありました。ジャッキー・チェンと共演していますからね。
007シリーズに出るならば、英語が話せることは必須ですので、日本人女優さんでは後継者が出ていません。英語力のほかに、ミシェル・ヨーの身体能力の高さも決め手になったと思います。
ボンドガールには、選ばれた時点で話題になりますし、その後も一生語り継がれるレベルの役柄です。太らないロックスターのようにスタイルを維持しているミシェル・ヨー、素晴らしいですね。1962年生まれですから、公開時に60歳だったことになります。東のトム・クルーズに対して、西のミシェル・ヨーを据えたいですね。
メタバースにどっと疲れた
本作の略称はエブエブ、これとてもよいですね。日本人には『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』は長すぎるタイトルです。意味するところは、「全部が、どこでも、一気に」という感じで、メタバース空間の特徴を現しています。エブエブは、タイトルの勝利です。
それをお伝えした上で、観終わった後の脳の疲労がハンパありません。1秒に何枚も変わるショットが連続し、ストーリーの理解には不要なデータを脳に多く取り込んだ感じです。この後はサウナにでも入って、脳をシャッキリさせたいと強く感じました。私たちの脳も、デトックスが必要です。
ライトなコメディでありながら、ハートフルな物語です。これはアカデミー賞発表前に書いていますが、健闘してくれるのではないかと感じました。
映画公式サイト:https://gaga.ne.jp/eeaao/
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