「自粛を要請」の英語は

「自粛を要請」の英語は

不要不急の外出自粛を要請。「自粛を要請」がおかしな日本語だと、ネットで話題になっていました(出典)。たしかにね、自分の意志があって成立することなのに、他人が頼むのはおかしいです。

そして4月7日の時点で、「緊急事態宣言 首相の会見内容を全大使館に通知」とありました。では大使館は日本で暮らす自国民に対してどう情報共有しているかな、と気になりチェックしました。

米国大使館では、この首相の会見内容を受けて出したと思われるアラート「State of Emergency in Japan」が掲載されていました。緊急事態というのが、state of emergency ですね。この中では、いわゆる「三密」(「密閉」「密集」「密接」を避ける)が書かれていました。自粛については、きっと訳しようがなかったんですね、触れていませんでした。

…he asked people to avoid
closed spaces, (閉ざされた空間、ということで密閉)
crowded places, (混雑している場所、ということで密集)
and close-contact settings.(接触が近い、ということで密接)

https://jp.usembassy.gov/health-alert-us-embassy-tokyo-april8-2020/

「三密」は、英語で3つのCと表現されることもあるようです。

続いて英国大使館。ウェブサイトの上部が固定されていて、以下のメッセージが常時出ています。

https://www.gov.uk/world/organisations/british-embassy-tokyo/office/british-embassy-tokyo

Stay at home” (家にいなさい)つまり外出するな、とシンプルなメッセージですね。日本だと「ステイホーム」 (stay home) とよく言われますが、at が入っているのがネイティブっぽいです。(4/13追記:stay at homeはイギリス英語、stay homeはアメリカ英語に多く、どちらも正解のようです。)

その下の、3つの箇条書きですが、どれも聞き覚えのある内容です。こちらもシンプルな表現ばかり。

Only go outside for food, health reasons or work (but only info you cannot work from home)
(外出は、食料の買い出し、健康上の理由、仕事(ただしリモートワークできない場合のみ)の時だけにして)
If you go out, stay 2 metres away from other people at all times
(外出時は、常に他人との距離を2メートル以上取ること)
Wash your hands as soon as you get home
(自宅に戻り次第、手洗いをすること)

https://www.gov.uk/world/organisations/british-embassy-tokyo/office/british-embassy-tokyo

英語はやはり直接的なアクションが動詞になっており、stay at home や go outside を指示している。回りくどい言い方をしておらず、分かりやすいですね。

東京都のウェブサイトでは、小池都知事のメッセージとして “Please stay at home and refrain from going outside” とありました。“refrain from”は、自粛の「粛」(つつしむ)を反映しているでしょうか。加えて、控えめな要請が please に表れているのかもしれません。

ここはルー大柴さん並みに、「ステイホームしようぜ!」で乗り切りたいと思います。

手洗いについて、余談です。学生時代、エジプト人の友人が、日本のある施設のトイレの洗面所で「Wash your hands often(こまめに手を洗いましょう)」と書いてあるステッカーを見て、 “funny” (笑っちゃう)という反応をしました。意味するところは、こんなステッカー貼られたって洗わないよ、ということだったかと。

それを考えると、日本人にはかなり手洗いの習慣があると思います。この習慣が、少しでもウィルス感染を遠ざけられていると、信じたいです。