脇役にはなれない、トム・クルーズ『トップガン マーヴェリック』(2022)
こんにちは、星読み☆映画ライターのJunkoです!
新作を公開日に観に行く贅沢。『トップガン マーヴェリック』に行ってきました。
今日のBGMはこちらでお願いします。「ハーイウェーイ to the デインジャゾーン!」(サビは歌える)
1986年の作品から35年を経て、ですね。すみません、たまに既視感があったのは『M:I』と混同したからですが、1962年生まれのトム様もうすぐ60歳、えらすぎます。
『トップガン マーヴェリック』へのひと言
では早速、ひと言だけ先に申し上げます。
トム・クルーズが脇役になるかと思ったら、主役だった。
これが私の一番の感想です。トムが教官に、と聞いていたので、すっかり教える対象が若くてピチピチの主役、トムがいぶし銀的に名脇役、の世代交代物語かと思っていました。いやいや、恐れ入りました。
当たり前でしょ、と思う方も多いと思いますが、日本で言えば佐藤浩市さんや真田広之さんクラスです。アクションで主役張るって、やはり超人。
肉体美の映画でもある
現役の空軍パイロットの皆さんに加え、トム様も上半身裸を見せるなど、いわゆるサービスショットもあります。そして候補生たちは腕立て伏せも見せてくれるのですが、足先を見ると、親指しかつけていないガチ腕立て伏せだよ…?(5本指で体を支えることをしません。)
こういった軍人(の役)の方々は何よりもからだが資本ですから、本当に鍛えておられ、体幹がしっかりしており、カッコいいです。
トム様にはスタントもいるとは思いますが、やはりお腹の出てなさ加減とか、尊敬に値します。もちろん頬のたるみ具合、バイクの風になびく毛量など、過去と比べたら変化はありますが、それを私たちが包括して「やっぱトムクルーズでしょ」と表現できるような強さを持っています。
キャストの予習と復習
1986年の『トップガン』を観ていくと(Prime Video万歳!)、大まかなあらすじが分かるのでオススメ。ひげおやじにひげ息子っていうのは安直ですが。私はサウンドトラックを聞いていたので、曲もすぐに分かりました。
本作は、『トップガン』のトニー・スコット監督(2012年没)に捧げられておりました。
ここでは2人の俳優について押さえておきましょう。
一人目は1959年生まれのヴァル・キルマー。「アイスマン」役で出たことを思うと、やはり時の流れを感じずにはいられませんでした。ヴァルは出世コース、トム様はそれを拒み現役に徹したので、ヴァルの大物感よりもトム様のフィジカルが際立つことになります。
代表作に『ドアーズ』(1991)や『バットマン フォーエヴァー』(1995)を挙げたいと思います。
もう一人はジェニファー・コネリー。彼女はひと世代若く、1970年生まれ。日本でのファンが多かったため、私もブルック・シールズ、フィービー・ケイツらと並んで記憶しています。少女期、ふっくら度は三井のリハウスの宮沢りえさんくらい、ナチュラル眉毛で可愛かったのですが、現在少し痩せて石原真理子顔になってしまって残念。あまり太れないタイプなのかな…。
少女期の『フェノミナ』(1985)は未見なので、『ラビリンス 魔王の迷宮』(1986)を挙げておきます。『ビューティフル・マインド』(2001)で助演女優賞を受賞していますが、ティーンエイジャーの彼女が一番印象的です。
コネリーと言うと、ショーン・コネリーを思い浮かべてしまい、親戚か?くらいに思いますね。いえいえ、ジェニファーは Connellyで、ショーンは Connery なのです。まったく別の名前ですね。そしてショーン・コネリーはスコットランド出身です。
Gの圧迫感
この作品はIMAXでも公開しているのですが、オリジナル『トップガン』から世の中で変わったことといえば、ヴァーチャル・リアリティですね。
コックピットに入ったパイロットたちだけが感じる景色や空気感を、どこまで共感つまり体感できるか。
機体の速さや見えているものは、ある程度映像から分かりました。そしてヘルメットで視界が限られていることで、「後ろが見えない」「敵が背後にいるかも」の恐怖も共有できました。コックピットは閉ざされた空間なので、「風を切って進む」ビュンビュン感はもちろんありませんが、シアターで風が来たらそれはそれですごいですよね。もしくはシアターの壁がガタガタする、席が小刻みに揺れるなど。
ネクストステップとして、心臓が潰されそうな圧、これを本当に感じられたらすごいと思うのです。飛行機が離陸する時の嫌な感じとか、フリーフォールの毛穴が立つ感じとか、誰でも経験がありますから。宇宙飛行士の訓練みたいになってしまうかな。
私は通常バージョンで見ましたが、IMAXに行ってもよい部類の映画だったな、と思います。
(おまけ)マーヴェリックの意味
これも気になる人が多いと思うので、書いておきます。スペルはmaverick。
Oxford辞典によれば、名詞で ”an unorthodox or independent-minded person”(型破りの、独立気質の人)ということで、普通じゃない感、一匹オオカミ感が出ていますね。トム様はまさに「マーヴェリック」です。
日本語だと「マーヴェリック」なのですが、英語だと伸ばさないで「マヴェリック」と言う感じです。
映画の『マーヴェリック』(1994)ご記憶の方、いらっしゃいますか? メル・ギブソンとジョディ・フォスターが共演しました。
西部劇で詐欺師の話だったのですが、メル・ギブソンが演じる役名(苗字)がマーヴェリックです。ここでも、群れない感じが出ているのでしょう。
『トップガン マーヴェリック』、ぜひ多世代で楽しんでほしい作品です。理由はストーリーでもアクションでもなく、トム・クルーズを観るために!
公式サイト:https://topgunmovie.jp/
ハリウッドスターの星読み:トム・クルーズ
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