さすがオランダの不均等チョコレート Tony’s Chocolonely
欧州出張のお土産をいただきました。「Tony’s Chocolonely」です。食したのは、日本でもブームが起きている「sea salt」ソルト味でした。
調べてみると、オランダのチョコレートでした。バーコード(EANコード)もオランダの番号、87とあります。例えるなら札束くらいがっしりしています。
まだこの時点では、骨太チョコレートであることは知りません。
パッケージの裏側に、何やら書いてあります。
“Crazy about chocolate. Serious about people.” 「チョコレートが大好き。人については真剣」みたいな感じでしょうか。
ここで、チョコレートの原材料であるカカオの話になります。カカオはガーナやコートジボワールなどで、児童労働により収穫されているとのことです。
商品名になっているTony(トニー)さんは、設立者Teun van de Keuken氏のこと。カカオ農家から直接買い取りをし、工程を管理することで、適切な労働に対して適正な価格で原料を買い作るチョコレート。トニーさんチョコの表にある、鎖をパチンと断ち切ったようなロゴは、slave-free(強制労働がない状態)を示しています。
2005年に始まったということは、フェアトレードは知られている時代ですが、生産プロセスすべてを持続可能としたSDGsの10年先を行っていますね。
「中を開いてみて!」の文字に、開けてみます。
ここで二度目のガツンが来るのですが、蜘蛛の巣のような黄緑色のデザインがありますよね。これが、板チョコの割れ目なんです。
板チョコの不均等な割れ目は、チョコレート産業が不平等であることを表しています。
私は明治のザ・チョコレートも好きなので、チョコの割れ目をデザイン化した明治さんには一目置いていましたが、いや~、Tony’sは口に入れる瞬間考えます。ものすごいインパクト。
パキッときれいに割ることすら大変。その割りづらさで、世の中の不平等について考えるなんて、思ってもみませんでした。
味はめちゃめちゃ美味しかったです。私の好みのダーク。アーモンド入りでした。
チョコレート会社がそれぞれの形で、生産者と良好な関係を作ろうとしていることは、耳にします。1月から2月にかけて、チョコレートが市場にたくさん出る時期ですから、注目したいものです。
チョコレートに限らず、寒い国が暖かい国のものを食していることはよくありますね。バナナ、コーヒー、紅茶。コーヒーマニアの私としても、主義主張のある企業を応援していきたいです。
Tony’s、どこまでも攻めてきます。
New Year’s resolutions は、新年の抱負のこと。「あなたの新年の抱負は何?」ではなく、「あなたの新年のアクションは何?」と。宣言しなさいよ、ってことですね。