馬の撮影があっぱれ、『ドリーム・ホース』

こんにちは、星読み☆映画ライターのJunkoです!

『ドリーム・ホース』(2020)が賑わっていたようだったので、前情報ゼロで観に行きました。満席が続いている映画館もあるよう。ウェールズの片田舎で、中年主婦が一口馬主を募って、組合を作って馬主になるお話です。

馬はドリーム、組合はドリーム・アライアンスと命名されます。そう、この競走馬はみんなの期待の星であり、夢の象徴。馬を愛しむ気持ち競馬を楽しむ行為が文化として描かれています。

『ドリーム・ホース』へのひと言

さっそくですが、こんなひと言。

馬と人の近さをよく撮った。

主人公のジャンが飼い馬であるドリームの顔に頬を寄せるシーンが多く出てきます。まさにこの近さが心和む瞬間。馬の目のまん丸さ、まつ毛の長さ、本当に愛らしい。

馬を調教するのがいかに難しいかは、馬に詳しい人ほど知っているはず。よって、馬が登場する映画を撮るという時点で、とてもハードルが上がっているのです。

ジャンと馬を撮っているカメラが、すぐ横にあるということを、忘れてはいかん、そう思います。

うらやましいほどの緑

日本の競馬って、少し「賭け事」「博打」的な印象がないでしょうか。イギリスは競馬発祥国ですが、広々とした緑の中で競走馬を育てています。競馬場も丘にあって(イメージとしては地方のゴルフ場)、馬を見ている視界を、緑が埋めていく感じですね。

Photo by Daniel

ちょっとだけ話が逸れますが、ラグビーなんかも芝生でやる競技で、維持するのにお金がかかりますね。日本では運動場などで練習しなければいけないですが、この芝生でやるという所に、価値がある気もしています。

競馬の話に戻すと、馬券を買う皆さんは、宝くじくらいの感覚で、そして地元の応援の気持ちで、参画しています。ここも、日本と違うかなと思います。

そして、ジャンとお仲間の御一行様は、自家用車を持っていない所得層ということで、競馬場にバスで行くんですね。まるで遠足みたいで楽しいです。

途中ハプニングが起きますが、もちろん馬に何があろうとも万全の体制。競馬発祥国ですからすべて手順が決まっていて、対応に慣れています。そういった競馬にまつわる文化を見るのが、とても楽しいです。

お約束の起承転結

物語の構成としては、大変言いづらいのですが、サプライズがなくお約束通りでした。

馬を手に入れる → 馬が順調に勝ち進む → 何かハプニングが起きる → ハプニングを乗り越える何かが起きる、のきれいな起承転結です。

しかしこれは実話に基づくので、まぁサクセスストーリーと思って見れば、何も怖いことはありません。気持ちのよい終わり方です。

馬主になった気分で、楽しんでくださいね!

公式サイト:https://cinerack.jp/dream/

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Junko

1973年静岡生まれ、星読み☆映画ライター。アメリカ留学経験者、異文化交流実践者、広報コンサルタント。

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