8世紀越しの対面、空也上人!(5月8日まで、上野)
こんにちは、星読み☆映画ライターのJunkoです!
「空也上人と六波羅蜜寺」展が、5月8日までって、ご存知でしたか? よくある「行こうと思ってたら終わってた」になると悲しすぎます。
教科書で見たあのお方と、8世紀という時を超えてご対面。このチャンスを逃すまいと、上野へ足を運びました。
今は21世紀、この上人像は13世紀作ですが、空也上人がいた時代は10世紀で、本当は1000年超えですね。
事前予約がオススメ
チケットは日時指定予約をしましたが、当日窓口でも買えました。年齢層が上の方が多く、70代以上の方も見受けられ、推測ですが直接買う派が多いのかも?
もう連休に突入するので、事前予約をお勧めします!
気になる所要時間
こちらは、建物に入る前の列。本館へ時間指定で進みますが、100人くらいは並んでいました。20人ずつほどに区切られて、入館します。
さて、上野の美術館・博物館はいつも混んでいる印象で、体力との戦いの側面もあるのですが、その意味で今回はシンプル。お部屋がひとつ「本館特別5室」のみで、展示数が17点(+参考展示)と少ないのです。
この赤い入口でチケットを見せて、先のお部屋に。
サクッと見れば30分、じっくり見ると(参考展示を入れても)1時間で十分かと思います。
お一人もしくはお二人で来ている方が多かったのと、展示の迫力に圧倒されて、お話ししている方は少なかったです。
お買い物をしたい人は、追加で時間確保をお願いします。出口付近にあり、混み合っています! ここも、シニアの方が多いせいか、たくさんお買い求めされる方が多く、繁盛している様子。
意外にも英語の勉強
本展示は、日本語以外に英語、中国語、韓国語での表示がありました。英語と読み合わせてみたところ、なかなか面白い発見がありました。
まず空也上人は Saint Kuya です。空也上人立像が、Standing Saint Kuya となります。
セイントと聞くと、つい「聖闘士星矢」や「聖☆おにいさん」を連想してしまうのですが、Weblioでの上人は「知徳を兼ね備え、修行を積んだ、すぐれた僧」のこと。
聖人は、カトリック中央協議会のウェブサイトによれば「生存中にキリストの模範に忠実に従い、その教えを完全に実行した人たちのこと」です。
宗教はちがえども、神様、仏様の教えに従って、この世で実践を積んだ方々が、セイントですね。
主催者コメントでは、空也上人の時代には疫病が流行り、現在はコロナウイルスが流行中、という共通点にも触れていました。そんな中、世のため人のために動く立派な宗教者の存在。
現代の空也上人は、誰か?という疑問。そして、私たちは誰かのために生きられているか? 私たちの拠りどころは? と、哲学的な問いも生まれます。
空也上人とのベスポジ
空也上人立像の周りには、いつも人だかりですが、嬉しいことに360度から見ることができます(ガラス越し)。
特に、上人の口から「南無阿弥陀仏」と出ているところ、ついつい見上げてしまいます。皆さん夢中かつ前のめりになるので、ガラスケースに入っていないとむしろ危ない。
私にとってのベストポジションは、上人の左頬あたりから見る位置。「南無阿弥陀仏」が美しく見えます。実は後ろ姿も大変やさしく、好きだなぁ。
もう一つ英語の話になりますが、南無阿弥陀仏は「I take refuge in Amida Buddha」と訳されていました。take refuge in で「逃げ込む、避難する」という意味で、亡命するときも使います。仏様にお仕えします、というようなフレーズと理解すればいいかと。阿弥陀仏は、無量光仏(a Buddha of infinity light)とも言われ、鎌倉の大仏様もそうなんですね。
小さい頃から、「なむあみ+だぶつ」と、まるで韻を踏んでいるように読んでしまっていましたが、正しくは「なむ+あみだぶつ」。失礼しました。なむ、が先ほどの「お仕えします」です。
空也上人立像では、南無阿弥陀仏の漢字が6文字なので、6体の阿弥陀仏がおられます!
他にも木造の立像、坐像の数々に圧倒された1時間でした。Must see、必見です。
お時間がある方は、無料で見られる展示も1階、2階に溢れており、さすが国立の貫禄を見せつけてくれます。お庭も素敵。
空也上人の祈りの声と、お姿を残した仏師(アーティスト)たちが、大好きだ! 皆さまよき連休を!