冨永愛さんの、見事な熱量と手放し(熱血先生の言葉SP)(2022年1月9日放送)
トップ画像 (C) MBS
こんにちは、星読み☆映画ライターのJunkoです!
当ブログで、冨永愛さんの検索が多かった1月9日、MBSの『初耳学』に登場されたことが分かりました。
『パリコレ学』でも特別講師として大人気だった冨永さんは、今年40歳を迎えるとのこと。今回は、教室形式で20代〜30代の女性を前に、ご自身の経験を語り、アドバイスをする立場で出演されました。
会場に入った冨永さん、人魚のウロコのような水色の光沢のブラウス。明らかに「先生」とかけ離れたいでたちが、素敵すぎます!
『パリコレ学2』で学院生だった岡本百恵さんも、生徒側で出演。現在は55キロまで体重を落とし、大阪でフリーのモデル活動をしているとのこと。今年から、東京に進出されるようです。(インスタの投稿はこちら)
モデルは足を引っ張り合ったり、先輩後輩が厳しいイメージがある中で、プロとして若手に目をかける冨永さんの姿は、本当に素晴らしいです。
自信はどうやったらつくか?
開口一番、「私、強く見えるよね?見えるけど、ぜんぜん強い人間じゃないです」。
「強いふりをしていた時期があって。強いふりをしていないと、飛行機に乗れなかった。飛行機に乗ったらNYコレクション、パリコレクション、また戦場のような、矢のような視線を浴びて、アジア人のくせに、と」
いやで仕方なかったから、「私全然大丈夫、できる、私はあなたたちより綺麗だから」というふりをして、飛行機に乗っていたのだそう。
「タフになれたのは結果的な話で、騙し騙しやりながら、ちょっとずつ自信がついてくる。そのフリが、本物になっていったんですよ。」
だから、フリでいいと思う、と冨永さん。
実は冨永さんの前に、米倉涼子さんが「インタビュアー林修」に出演されていて、似たことを言われていました。成功というよりは、なりたい自分、目指したい自分に近づくために、失敗していくしか方法がない。その意味で、失敗に何の抵抗もない米倉さんには、なりたい自分にプライドを置き、その過程にはプライドを置いていないのだと感じました。
せっかくなので、一問一答形式で、当日のやり取りをお伝えします。
仕事か出産かの選択
エステサロンを経営している樋川さん(27歳)からの質問です。
樋川さん「OLをやめて、300万円借金をして、バストアップのエステを始めました。自分のお店を持ちたい、結婚して30代前半に子どもが欲しい、と考えている」
冨永さん「この質問、めちゃくちゃ聞かれるので、悩んでいる人がいっぱいいらっしゃる」「将来的な目標はありますか?」
樋川さん「奥を動かせる女社長になりたい」
冨永さん「(自分が)出産したのは23歳なので、状況が違うが、子どもは授かりもの。仕事はどうにかなる」
「綺麗事ではない。今の日本社会は、どちらか選ばれる感がある」
「海外での子育て経験もあるが、日本は子どもに厳しい。海外でのコレクションでは、子どもをバックステージに入れても誰一人嫌な顔をせず、子どもが泣いたら面倒を見てくれる、(ランウェイに)一緒に出る?と聞かれたりもする。ランウェイを歩いて、歓迎されました」
「どちらかを選べなんて、酷じゃない? 選べない。どっちもやってみる。大変ですけれど、やってみることに価値はあるのかな」
「私は、両立できなかったので、3年間お休みした。仕事は朝早い時も、夜遅い時もある。子どもが小学校高学年の時、3年間一切仕事をせずお母さんをやった。限界を感じたら、仕事を休んでもいい」
樋川さん「起業したときに、舐められた態度を取られた。『エステにこの人紹介するから』と言っても、『言ったっけ?』という感じに、なかったことにされたり」
冨永さん「ちょっと呼んできなさい」とギャグをかまします。
「今思うのは、舐められてなんぼだから、絶対見返してやるって、そのエネルギーって言われないと出てこない。逆に、ありがたい。どんどん言ってって感じ。あ、どんどん言われたら落ち込んじゃうか」
差別された経験
樋川さん「冨永さんは、アジアだからって差別された経験は?
冨永さん「アジア人への差別はありました。『アジア人って黒しか似合わないよね』『アジア人はセクシーじゃないよね』と言われたり」
「黒しか似合わないと言われたら、他の色が似合うことを見せつけないといけないと思って、悔しくて黒を一切着なかった時期があった。キャスティングに行く時に白、ピンク、茶色、黄色。こんな服私も似合うよ、と。見てろよ、と」
恨みで終わるだけでなく、ご自分が変わる材料として、確実にバネにされていますね。
白人と同じ条件で出たいと思い、アジア人の象徴である黒髪から、ブリーチして金髪にしてしまった時期もありました。ジバンシィのデザイナーに驚かれ、専属契約を勝ち取ったのだそうです。
挑戦したいが怖い気持ちも…
製薬会社で営業職の、町田さん(33歳)です。
町田さん「一度転職していて、仕事を続けるかどうか。楽しいなと思えなくなってきた。やりがいを感じなくなった。30代になって一歩を踏み出せない。新しい分野に挑戦したい」
冨永さん「どんどん挑戦したらいい。33歳は若い、やりたいと思っているなら、勇気と努力をする力があるのであれば」
「私は、それなりに挑戦をしてきた人生。俳優業をしたり、時代劇に出たいので居合の練習をしている。やりたいことがあれば、とことん調べる、人にとことん話を聞く」。
「本を出すのは、自分が出したいと思って出版社を探しました。ゼロベースで逆算して、全部書き出す、割り出す、それが割と楽でわかりやすい。マッピング。何が必要か見えてくる」
スタジオでも、松丸良吾さんが、クイズ番組を作りたいと考えて、このマッピングの手法を使って実現できたことを話しました。
我慢は必要か?
自称半ニートの、恵美佳さんです。
恵美佳さん「TikTokで仕事をもらったりしているが、お小遣い程度しかなく、半ニートをしている。さまざまな仕事をしているが、長続きしない。嫌なことを言われたら、次の日に『すみません辞めます』。ハンバーグをお客様に飛ばしてしまったりして、店長に怒られ、向いていないと感じた」
冨永さん「仕事をするためには?」
恵美佳さん「アルバイト」
冨永さん「続けるには?」
恵美佳さん「我慢…?」
冨永さん「ある程度のことは我慢をする(必要がある)。怒られるのは、優しさでもあり、変わった方がいいことを教えてくれている」
そうですね、これも自分と向き合うためのヒントであり、自分が変わらないと周りは変わらない、ということを示しているように感じます。
完璧主義を手放す
専業主婦の平野さん(小4、小2、年少のお子さん)からの質問です。ヨガを教えることもできるそうです。
平野さん「家族に嫌われるが怖い。家事や手が抜けない。休む自分が許せない。ママ友にも本当のことを言えなかったり」
冨永さん「私も完璧主義で、プツッとダメになってしまった。疲れて。完璧じゃなくていい。子供死なないから。私は、助けて言える人とママ友になった」
「お母さんが幸せであることが大事。やりたい子をお我慢して子どものために、というのは影響する。お母さんがハッピーでいる」
「不安だったし、戻れると思っていなかった。司法書士の勉強もしていたし。ヨガなら何歳でもできますよ」
「私は母親が(シングルマザーで)ずっと家にいなかった。夜も仕事をしていて、寂しかったけれど、愛してくれて、育てるために仕事をしているとどこかで分かっていた。思い通りにならないことがある、ということも教えた方がいい」
「子どもと一緒にいる時間に、なるべく聞いてあげようと思って『いいよいいよ』と言っていたが、自分の母親から『世の中うまくいくことばっかりじゃない、教えてあげないといけない』と言われた」
「ずっと頑張っていると、できることができなくなりますよ」と声をかけられ、頑張り過ぎの平田さんは、少し休みたいと思う、と話しました。
それを聞いていた恵美佳さんが、もらい泣きをすると、
冨永さん「人それぞれ、頑張れるレベルが違う。(恵美佳さんは)もう少し頑張れると思う」と声かけ。
何とも素敵な、冨永さんでした。
ご参考まで、過去に冨永さんが出演された回はこちら。
日曜日の初耳学 https://www.mbs.jp/mimi/