十分な時間の確保を!国立新美術館「ファッション イン ジャパン」(9月6日まで)

こんにちは、Junkoです!

このブログで「パリコレ学」を取り上げているように、私はモード系のファッションが作り出す世界観が好きです。もちろんきれいなモデルさんが歩く様子も好きですが、ファッションには新しい価値観の創造や、社会への反骨精神など、時代背景や作家のメッセージ性がよく現れると思うからです。それを理解したり、味わったりすることが、映画鑑賞と同じように好きだなと感じます。

今回の展覧会、正式には「ファッション イン ジャパン 1945-2020 流行と社会」という名称です。実は終戦より少し前の1920年代から、現在までを扱っています。

こちらは地上からみた国立新美術館

国立新美術館は、東京メトロの乃木坂駅から直結で、スイスイ。

梅雨明けで、暑いながらも気持ちの良い日です。

日時予約制でしたので、この日は週末の10:00~10:30入場の回にお邪魔しました。今日一番書きたいことは、朝一のお出かけが正解だったということです! 時間制とは言え、会場は「意外と混んでいる」という印象。そして、私のようにゆっくり鑑賞する人がいるため、少しずつ人は増えていく感じがしました。

10年区切りで展示がまとまっていて、全部で10の展示室があります(正確にはプロローグ+8つ+映像コーナー)。最初の3つのお部屋で、すでに1時間経過。え、あとどのくらいあるの?と、ここから体力と気力を配分し始めます。

最後のお部屋のみ、一部写真撮影可です

途中喉が渇き、休憩室を教えてもらい、水を飲みました。休憩室にはずらっと写真展示があったので、それも楽しかったです。

カメラに収まりきらない!右端がモンペで、左へと新しくなります

右端がビーバップ風学ランです

今回私はデビッド・ボウイさんのあまりにも有名な衣装を見るというのが主目的だったのですが、1973年の作品で再制作されたもの。質感など迫力がありました! 別の作品でプリントされた漢字は、「出火吐暴威」すごくないですか?

写真は鋤田正義

この衣装をデザインした山本寛斎さんの迫力も見せられましたし、大先輩の森英恵さん、寛斎さんと同世代の高田賢三さん、コシノジュンコさんら、日本人デザイナーのパワーを感じました。西洋に対する東洋を発信する時代だったように思いますが、日本人として和装、歌舞伎などの伝統芸能の知識が入っていることが前提となり、ユニークな提案をしています。着物着たくなったなぁ、と思う展覧会でした。

自分が高校生として私服を買うことができたのは1980年代後半なので、それより前の時代が本当に面白く感じました。森英恵さんがデザインしたJALの乗務員制服、コシノジュンコさんデザインの大阪万博のユニフォーム、など、今見てもオシャレでした。

自分の集中力、体力と相談して、所要時間は3時間でした。通常は1時間、長くても1時間半で見終わっている私にとって、かなり長かったです。最後の映像ルームで上映していたドキュメンタリーは、自宅でも見られるQRコードをいただけるので、よかったです。

遊び心のある方は、ショップでガチャやプリントクッキーをどうぞ。

こうだったらなおよかった、という点がいくつか。タイトルがウェブで検索しづらいため、「ファッション展」など適当な名前を付けた方がよかったかもしれません。チケット購入のためのアプリのダウンロードは、わざわざ感が残りました。映像ディスプレイを見るために服の展示の前に人が立ちはだかるスポットがあり、位置を工夫していただきたかったです。イヤホンガイドは、スマホで聞くタイプでもよかったと思います。

展覧会には圧倒的に女性が多かったですが、館内で働くスタッフも女性が9割以上(わたし調べ)でびっくり! 全体的に女性が多いのか、受付や展示室内に多いのかは分かりませんが、性別関係なくアートを楽しんでほしいと思いました。

ファッションが提案する世界が、大好きだ!

Junko

1973年静岡生まれ、星読み☆映画ライター。アメリカ留学経験者、異文化交流実践者、広報コンサルタント。

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