ミスタードーナツでなくなる日が来るか
こんにちは、Junkoです!
先日の「モーニングサテライト(モーサテ)」パックンの眼コーナーで、アメリカのおもちゃに関する話題がありました(詳細はこちら)。ジェンダーニュートラルに対応した商品で、お人形も肌の色、髪の色や長さ、服のバリエーションが増えているとのことです。お人形は女の子のためのものだけではなく、また女の子は「ピンクが好き」「ヒラヒラが好き」というワンパターンではないという前提に対応したバリエーションが、楽しめるよう。
また、『トイ・ストーリー』のミスター・ポテトヘッドから、ミスターを取るという発表も発売元からされたのことです。
身体的な特徴を見るなら、ヒゲが目立ちますね。対となるミセスポテトヘッドを見ると、た、し、か、に、口紅をしている、ヒールのある靴を履いていて、お買い物が好きそうな雰囲気です。子ども用に分かりやすく単純化、デフォルメしているからこそ、ミスターの特徴とミセスの特徴は際立ちます。そして、かつて夫妻を意味していた”Mr. & Mrs.”は、米国で同性婚が認められている以上、もう古い。敬称の申告も、Mr./ Mrs./ Ms./ Mx. (Mx. は「ミックス」と発音)と分けているようです。(出典)
他のアイテムも見ていきましょう。ミセス・フィールズ(Mrs. Fields)のクッキーをご存じの方。アメリカ発祥の5センチ大くらいのソフトタイプクッキーで、コストコでも買えるみたいです。こちらは、フィールズ夫人のクッキーと言うことになります。イメージとしては、お料理上手な主婦でしょうか。まだ普通に売っています。
勘のよい方は気づいていますね。日本人には「ミスタードーナツ」で知られるドーナッツショップがあります。このお方、英語では「ドーナツ氏(男性)」ということになります。
男か女かを指定しない、ジェンダーニュートラルの方向だと、「ミスタードーナツ」ではなくただの「ドーナツ」になってしまいます!日本語で「さん」は、男女ともに使えるから、「ドーナツさん」かな。
あとは鍵や靴のミスターミニット。ずっとミニッツだと思っていたら、ミニットさんなんでした。ウェブサイトには意外や意外、「ベルギーの石畳の街から、日本に上陸して約45年」とありました。きっと、創業者がミニットさんということ。
この流れで行くと、ミスターミニットが、ただのミニットになるのか、ならないのか。カタカナだと、やはり本来の意図はうまく汲み取れません。
もう少し近い話で、小学校の「全員さん付け」「あだ名禁止」議論がありました。つまり、フィールズさんもドーナツさんもミニットさんも、みんな一緒の扱い。私は思うことが2つあって、一つは「本人が呼ばれたい名前がいい」、もう一つは「さん、くん、ちゃん、呼び捨て、などを無意識に使っている怖さ」。子ども同士の「全員さん付け」は、思考回路を断っているだけのような気がして、私は反対です。もし公の場でさん付けをして、学校の外ではニックネームで呼びあっているとしたら、小学生はそんなところで器用にならなくてもいい。でも、本人が呼ばれたい名前も、結局はその人が歩んできた経験、価値観から作られたものだと思うと、軽視できない。夫が妻にとって何よりも大切で、「~~夫人」と呼ばれることがその人のアイデンティティとなる場合もある。だから結論が出ないのだと思います。「私はミスタードーナツと呼ばれたい」と言う人を止めることはできない、同時に「あなたにとって、ミスターが重要な理由は何?」と聞いて、理解できるよう努めたいのです。
思考を止めない! 常にアップデートする! 人に聞く! そんな社会は、大好きだ!