投票は先人に報いること
2019年は多くの選挙が控えていますね。40代になると、さすがに立候補する友だちも増えてきました。
私はその昔、大学でアフリカン・アメリカン・ヒストリー(アメリカ黒人史)を学んでいました。特に、そう遠くない昔の1960年代、公民権運動でたくさんのリーダーが出てきて、それこそうねりを作っていった、作らなければならなかった時代背景に、誇りと怒りがあったのだと思います。
指導にとても熱心な先生が、よく私たち学生に伝えてくれたことがあります。それは「選挙に参加しよう」「投票に行こう」「権利を行使しよう」ということでした。
当てられた選挙権は、勝ち取った方々の献身と労力を考えたら無駄にできない、権利を軽んじては先人に失礼、という教えです。
自分が選挙権を得た時に20歳前後だったということも手伝って、私はおそらく自分の票は一票も無駄にしていません。おそらく、というのは、引っ越したタイミングなどで投票できない時もあったと記憶しているからです。
ちょうど今週、不在者投票に行ったのですが、選挙は大切ということが改めてよく分かりました。
2種類の投票をしたのですが、まず投票用紙をもらうのに2名、1回目の投票に2名、2回目の投票に2名、これで6名が着席しています。ほかに、外に1名、中に1名立っている方がいらして、8名で回しています。
何人が事前に投票に来るか分かりませんが、この体制を選挙区の複数個所で朝8時半から夜8時まで完備しているわけですから、大切でないわけがありません。この本気度を見たら「忙しいから来られない」という言い訳はできないと思います。
ニュージーランドが世界で一番早く1893年に女性の参政権を取り入れており、昨年125周年をお祝いしました。そんな先進的な国でも、当時は男性が反対していたそうです。日本は1945年ですから、半世紀も後ですね。その時点から74年が経とうとしています。74年前には投票という形で自分の意見を出せなかった、政治に参加できなかったのですから、大切にと思っています。
選挙に行こう、というのは簡単ですし、大義名分も分かりますが、私にとって一番のモチベーションは、 先人が築いたこの「当たり前」に感謝、 というところにあります。