真のアーティスト、ジム・キャリー
あのジム・キャリーがクライストチャーチ銃撃事件にツイッターで追悼のイラストを投稿したと知りました。
「私の心は、 ニュージーランドの皆さんとともにあります。私の涙は、私たちみんなのものです」
この方、カナダ出身ですが、アメリカの現政権に強く反対しているお一人なのですね。最近、ハリウッド俳優さんはみんなそんな感じです。
スピルバーグ監督の『ペンタゴン・ペーパーズ(The Post)』もそうでしたし、もうすぐ公開のロブ・ライナー監督『記者たち(Shock and Awe)』もそのように見受けられます。過去の題材をもとに、現在に一石を投じます。
風刺画も、政治の文脈を知らないとクスッと笑えないのですが、私でも分かるのが以下のものでした。
アメリカ公民権運動で知られるマーティン・ルーサー・キング・Jrです。ノーベル平和賞の受賞者であり39歳で暗殺され旅立ったキング牧師を、キャリー氏は「真のリーダー」と呼んでいますね。キング牧師の誕生日(1月15日)を記念日として祝うようになった祝日、現在米国では1月3週目の月曜日です。今年は1月21日で、その翌日に公開された投稿です。
ジム・キャリー氏、ご自身のTwitter背景には、マウント・ラシュモア(4人の米国大統領の顔を彫刻)にキング牧師の顔を加えています。
こちらは2018年12月29日の投稿、 2018年12月の株価チャートのようです。
動きが激しいね、まるでトランプのサインのように。と書かれています。
そして最後の「Y」のところに、「至上最悪」と。
ジム・キャリーと言えば、私の世代だとキャメロン・ディアスと共演した『マスク』(1994)ですね。二枚目と言うより個性派でブレークしたと思います。
『トゥルーマン・ショー』(1998)も、笑えるような怖いような、self-relectiveな作品。
エンターテインメント業界と政治は、近いのに近く見せない傾向があるように思いますが、アメリカでこうやって明確に自分の政治的スタンスを示しても仕事ができるのは、作品が国内外の市場を見ているから、というのも一つあると思います。