ファミリーネームのあり方(海外編)
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こんにちは、映画☆星読みライターのJunkoです!
日本で「選択式夫婦別姓」の議論が続いています。
職場で旧姓を名乗る女性がこれだけ多くいる今、名字を2つ持ち、使い分けることへの違和感はほとんどないですね。ただ、戸籍では多くの女性が夫の名字に合わせています。私は選択式に賛成ですが、高齢有権者と政治家の価値観を考えると、あと5年くらい以上かかるのでは、と思っています。
さて、私は海外の方々と接する機会も多かったので、名字(ファミリーネーム)に関しても所変われば、という感じ。いくつかの例を紹介します。
例示のため、有名な木村拓哉さん、工藤静香さん夫妻と、娘の心美さんのお名前を使わせていただきますね。
女性が夫の名字を足す場合
女性にとって、あくまで自分の名字は変わらず、補足的に夫の名字を加えることができます。
- Shizuka Kudo-Kimura
これを見ると、あ、工藤さんは木村さんと結婚したのね、と分かります。Kudo-Kimura全体が名字の扱いとなります。
女性が旧姓をミドルネームに使う場合
これは、「工藤」という旧姓をミドルネーム扱いしたやり方です。見た目はわずかな差ですが…。
- Shizuka Kudo Kimura / Shizuka K. Kimura
あくまで氏名は「Shizuka Kimura」であるが、ミドルネームという補足に、ご自分の旧姓を当てたということです。
子どもが親の苗字を名乗る場合(1)
ここでは、スペイン語圏の事例として、スペインの俳優であるハビエル・バルデムさん(ペネロペ・クルスの夫)を出します。彼は、ハビエル・アンヘル・エンシーナス・バルデム(Javier Ángel Encinas Bardem)なのですが、それぞれこういう構成です。
- ハビエル… 名前
- アンヘル… ミドルネーム(アンヘルは「エンジェル」ですね)
- エンシーナス… 父親の名字
- バルデム… 母親の苗字
バルデムさんは、母方の苗字を芸名として使ったということですね。母方が芸能一家で、子役からも出ていたので、必然的にそうなったのでしょう。
木村拓哉さんの長女、Cocomiさんでしたら、ミドルネームはないですがこうなります。
- Cocomi Kimura Kudo
木村パパと工藤ママの間に生まれた、Cocomiさん、というわけです。
子どもが親の苗字を名乗る場合(2)
スノーデンを演じた俳優、ジョセフ・ゴードン=レヴィットさん。ゴードン=レヴィットがまるっと名字ですね。調べてみると、父親がレヴィットさん、母親がゴードンさんでした。
- Joseph Gordon-Levitt
Cocomiさんに置き換えると、こうなります。
- Cocomi Kudo-Kimura
ね、混乱してきたでしょう? ミドルネームとのちがいは、いかなる時も、Kudo-Kimuraが名字として認識され、省略されないということです。
まとめ
ここでは主に、アメリカとスペイン語圏の事例を出しましたが、見ただけでは分からないルールや、価値観が潜んでいると言えるでしょう。
もちろんデータとして取り扱う以上、ルールは必要ですが、本当に多様だという認識はあった方がいいと思います。モンゴルには、ファミリーネームがないと聞きます。Cocomiだけ、Takuyaだけ、となります。人類学、社会学的に、なぜそうなのかを、聞いてみても面白いでしょう。
その人をその人たらしめるもの。名前は奥深くて、好きだ!