一流上司の代表!ポーラ・アブドゥル

https://twitter.com/PaulaAbdul

御年56歳になる、ポーラ・アブドゥル。”(It’s Just) The Way That You Love Me”や”Straight Up”が記憶に残っているが、より印象に残っているのが2002年~2016年まで続いたオーディション番組『アメリカン・アイドル』の初代(シーズン1-8)審査員だ。

イギリスからの辛口プロデューサー、サイモン・コーウェル、同じくプロデューサーでやや落ち着いているアフリカ系のランディ・ジャクソンと、3人で審査員を務めたバランスもよく、女性かつ歌手というバックグラウンドからの発言が光っていた。

ポーラのスゴいところは、

  • 何せ一流圧倒的なスターであること。ポーラが退いた後、ジェニファー・ロペスやマライア・キャリーも審査員を務めたが、歌も踊りも抜群に上手い人に審査してもらえるだけで、本望だ。
  • 他を寄せ付けないスーパースターではなく、チャーミング。リアクションが大きく、たまにノリノリで、人間らしいキャラ。
  • 褒め上手。ポーラは「サンドイッチ・フィードバック(英語では compliment sandwich)」(出展)のお手本と評されていたが、褒めて、指摘して、また褒めるというスタイルで、決して突き放さない。

これって理想の上司ではないだろうか。

批評の内容が薄いという批判もあったが、彼女にしか言えないコメントもあると思う。採録されたものから見てみると、こんな感じ。

“You should wear dresses more often. You look absolutely beautiful. So you messed up the lyric — ‘recognition’ instead of ‘premonition.’ But do you want to know something? When you open up your mouth to sing, there’s something very, very soothing about your voice, and it’s like a breath of fresh air, and it’s like, ahh, I love that voice, and it’s different from any other voice in the competition, so keep on going. I think you did a really nice job.” 出展

「もっと頻繁にドレスを着たほうがいい。すごく美しく見えるわ。歌詞を間違えたのはよくなかった。でも一つ言うわね、あなたが歌い始めると、本当に心地よい、新鮮な空気をまとったような声で、うっとりするわ。あなたの声はとてもいい。今シーズンの候補者にあなたのような声の人はいないわ、だからこのまま続けなさい。とてもいい出来だったわ」

最後に。ポーラが最近のツイートで、こんなことを語っていた。

Teachers are SO IMPORTANT!! I will never forget the teachers that made a HUGE impact on me & my love for music & dance!

「先生はとっても大事!私に、そして私が打ち込める音楽と踊りに、大きな影響を与えてくれた先生方を、絶対忘れない!」

ポーラの背中を押してくれた方々の存在があったからこそ、次の世代に同じことをして還す、そして産業やビジネス自体を盛り上げていこうという、俯瞰したビジョンを持った方だ。将来現役でいることはアーティストの憧れではあろうが、日本で後進の育成に力を注いでいるのはまだ少数、コロッケさんと滝沢秀明さんくらいかもしれない。

 

 

Junko

1973年静岡生まれ、星読み☆映画ライター。アメリカ留学経験者、異文化交流実践者、広報コンサルタント。

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