日本よりも家族についての作品、『レンタル・ファミリー』
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こんにちは、星読み☆映画ライターのJunkoです!
ブレンダン・フレイザー、ますます個性派俳優になってきましたね。今回は『レンタル・ファミリー』(2025、Hikari監督)です。通常、飛行機では集中できないので映画を観ないのですが、この作品はタイミングが合って観ることができました。
『レンタル・ファミリー』へのひと言
人として共通する思いに昇華される。
本作品、ブレンダン・フレイザーが日本在住のアメリカ人で、俳優としていろいろな仕事をしつつ、個人の依頼で特定の誰かを「演じる」業務を遂行していく様子が描かれています。
ここで見る日本は、しきたりの多い日本かもしれないし、多様性のある日本かもしれないし、高齢者が孤立する日本かもしれない。
ポイントは、「家族関係」を描いているという点です。ここが、国境を越える部分です。
きわめて単一的と言われる国において、外国人がまだ「目立つ」国において、そこを共感するのはハードルがあります。でも、家族なら自分ごとに置き換えられるのです。

理想な家族は、現状の家族は、どんなふうに描かれているでしょうか。そこが本作の見どころです。
意外とよい「レイヤー」
本ブログでは、良作の定義(というかJunkoの嗜好)を「層のある映画」としています。過去、現在、未来と層を作る場合もあれば、人のアイデンティティに層がある場合(例えば金融マンでも父親でもある)も、役者本人と演じている役の層もあります。
主人公のアメリカ人であるフィリップ(ブレンダン・フレイザー)は、時として新郎を演じ、父親を演じ、記者を演じます。でも、フィリップの意見、判断、行動が見え隠れする。ここが秀逸なレイヤーであり、葛藤でもあります。
日本の描写あれこれ
Hikari監督のことを調べると、大阪生まれ、ロサンゼルス在住のようです(出典)。よって日本の慣習などは知っておられる前提で本作を見ると、面白い描写がありました。
神楽坂の「化け猫フェスティバル」は、実際やっているものなんですね。
私が好きだったのは、終盤、フィリップがとある神社を参拝する時のことです。詳しくは書けないのですが、きわめて日本人の感覚に合う自然で粋な演出だったと思います。
ちょっと違うなと思ったのが、主人公が自分の部屋から、向かいのアパートの窓に、いろいろな家庭を覗き見るところです。ヒッチコック監督の『裏窓』(1954)みたいなんですが、そこにいる一般家庭が、ぜんぜん一般家庭ではありませんでした。まずリビングルームが広すぎるとか、ボディコンタクトが多すぎるとか。テレビドラマを見て「違う」と思うこともありますが、それとは別の意味で、違う。アメリカ人が想像する標準的日本人家庭にとどまっていたというのが、残念ポイントです。
そんなことを思いつつ、日本での公開、喜ばしいことだと思いました。オール日本ロケというのも、気合を感じますね(マップあり)。
今日はこの辺で。
映画公式サイト:https://www.searchlightpictures.jp/movies/rentalfamily